2015年6月27日土曜日

さかのぼり日記(6月15~21日)

さかのぼり日記、ふたたび。

6月16日(火)はFIFAワールドカップアジア二次予選第二戦、ブータンvs中国。ホームの試合で、首都ティンプーにあるチャンリミタン競技場で行われました。
5日前に行われた香港戦(アウェー)のぼろ負けの経験からか、ブータン人の同僚たちの予想も暗澹たるものだけれどやっぱり盛り上がっていました。

前回の一次予選では、ブータン初の快挙(長いこと予選にすら出場していなかった)ということで無料で観戦が出来たのだけれど、今回はチケット制で席は4種類。ひとつは観客席対面のパビリオンのVIP席(値段は高価だとしか聞いていないけど、普通には販売しなかったらしい)、次は観客席中央上部VIP席(値段不明、王族の方々などがいらしたので招待席だと思われる)、観客席中央(500Nu、約1000円)、観客席その他自由席(300Nu、約600円)。

チケットは事前に3ヵ所で販売されていて、わたしが行ったお店ではたまたま観客席中央が売り切れていたので観客席その他を買うことに。後で聞いたら、その時点ではまた他の店舗で中央席が残っていたらしくちょっと残念にも思ったけれど、まぁ次回は中央の席がとれたらいいなと。

自由席のチケット
当日は朝からみんなで相談『何時に行く?』『誰が誰と行くの』『チケットは?』『応援ジャージは?』挙句には『友人(または親戚)がチケットを探しているから売ってくれない?倍で買うよ』などなど。職場内でも転売が行われ数人はテレビ観戦することに!一緒に行こうと行っていた同僚たちが軒並み転売屋に変身してしまったので、日本人の友人に連絡をして一緒に行くことに。
わたし?もちろん、午後の仕事は半ドンで応援ジャージを着て行ってきましたよ~

入場を待つ人々。空模様は少し怪しい。
 
キックオフぎりぎりに到着したのだけれど外にはまだまだ長い列が続いていました。ブータンは雨季が始まっているのでお天気が不安だったけれど、試合中はなんとかもちました。終わったとたんにざぁざぁ降りの雨になったのだけれど。

中国サポーターの皆さん。
 
中国サポーターの上の席が空いていたのでそこに座りました。遅れていったから選択肢はなかったんだけれどなかなかいい席だったよ。

 
試合前、盛り上がってきている頃。中国選手の体格はよくて(たぶん世界的に見たらそうでないんだろうけれど)ブータン人の選手が中高校生に見えるほど。やっぱり食べ物が違うんだろうなぁ。

 
昨日作っていた(BBSニュースで言ってた・笑)ブータンサポーター渾身作の国旗ボードもけっこう上手に出来ていたと思う。最後は捨てられていたけれど…
 
結局試合はよく言ってぼろ負けだったけれど、前半の守りとか本当に頑張ってたような気がする。サッカー初心者だから正しいかどうかはわからないけれど。
 

中国のサポーターの方々。赤い集団が街を占拠していて怖かった…なんていう人もいたけれどマナーはとっても良かったよ。ブータンぼろ負けの後半なんて…そりゃもちろん中国の応援もしてたけれど…ブータンの人々と一緒にブータンの応援もしてくれていてなんだかいい感じでした。試合が終わった後の彼らの席、ごみのひとつも落ちてなかったしね。他の席は…まぁすごい状態だよね、ブータンの日常だけど。

彼らのジャージを見てわかったんだ、彼らもチャイナ・ドラゴンなのね。香港もドラゴン、ブータンもドラゴン。このグループには5チーム中3チームがドラゴンなんだなぁ。実力にはかなりの差があると思うけれど。


後日、ブータンのナショナルチームの監督をしている日本の方と話をする機会がありました。試合前の体を休める貴重な時間にお寺にお参りに行きたいとか言うんだ、すぐ近くだっていうけどよく話を聞いたら片道1時間もかかるっていうんだ、勝ちたくないのか?っていうか体を休める時間を何時間無駄にする気なんだ、ありえん!というような趣旨のことを仰っていた。失礼だとは思いつつも思わず笑ってしまった。ブータン人にとっては体を休めるよりも重要なんだよね、たぶん。だけど監督からしたらふざけんなって思っただろうなぁって。わたしもブータンに来た当初は理解できないことがいっぱいあったもんなぁ。もちろん、今でも不思議なことはいっぱいあるけどね!

実は試合の翌日、同僚たちと話していた時にブータン人ゴールキーパーがセーブする度に観戦しているみんなで観客席からデチェンプ・ラカン(ティンプーの守り神のいる寺院)のある北の方角に感謝の祈りを捧げてた、って聞いていたんだ。別にティンプーの守り神がブータンゴールを守ってくれるわけじゃないと思うけれどそう信じる文化がまだあるんだよなぁ。

花柄、ちくちく。

4月からはじめた習い事。はじめてすぐに一ヶ月もお休みを頂くという不届き者でしたが、休暇から戻ってきてからちゃんと通っています。

下書きは布に直でボールペン書きなのです

下書き自体が左右対称でない為に『あれ?』とかいろいろ突っ込みたいところがあるのですが、だんだんと『そうか、こうすべきだったのか』とか発見があって面白く続けています。先生がたや生徒さんに聞いてもいまいちはっきりしないんだよね、わたしの質問の仕方が悪いんだと思うけど。

そんなある日、他のクラスの先生がふらっと見に来てひとこと『針の運び方が違うよ。そうじゃない、こうするんだ』

えっ!そうなの?ようやく針運びに慣れてきたと思ったのに!確かに先生の言うとおりにやった方が綺麗に刺せました…ちょっと戸惑いもあるけど。


そんな教室も7月中は夏休みです。先生から『教えていない一部のステッチを除いたほとんどを仕上げてくるように』と宿題を渡たされ、それに対応する糸も頂いたので頑張りたいと意気込みも新たにやってみるとこれが案外難しい。ブータンでは市販の糸の太さにもばらつきがあるので、デザインによって太さを変えて糸を自分で縒るのです。『うぅん、これならこのくらいかな?』と想像して縒って、なんとなく良いような気がして外側の糸に被さるように針を進めてゆくと…これがまたしっくりこない。内側の新しい糸だけ解こうとしても、外側のものが引っかかってしまってぼろぼろに。仕方ないので外側の終わったはずの糸も解いて最初から…

いや~ん!これ、一ヶ月で終わるのかなぁ…不安になってきたわ。

2015年6月26日金曜日

ブータンの祭日、グル・リンポチェの誕生日。

6月26日はブータンの暦でいうと5月10日。ブータンに8世紀に仏教を伝えたと言われている高僧、グル・リンポチェの誕生日で祭日でした。

この日にはいつもタシチョ・ゾンでトンドルという大きな仏画を見ることが出来るので、友人と共に出掛けることに。

チャンガンカ・ラカン(現在外周の建物を改修中)

待ち合わせ場所に向かう途中にあるチャンガンカ・ラカンに早朝のお参り。チャンガンカ・ラカンはいつ行っても混みあっているのだけれど、この日はお堂で法要も行われていてただでさえ広くないお堂はごった返しの人の波。ブータンではお祈りが五体倒地の方法なのでその場所を見つけることさえ困難なくらい。

無事にお祈りを終えて、待ち合わせ場所へ。

天気が曇りだったおかげで気持ち良く散歩しながらタシチョ・ゾンへ。途中あまりの人の少なさにトンドルをだしに友人達を誘ったのにトンドルが出ていなかったらどうしようと不安になったりもしたのだけれど、無事にトンドルと宝物をみることが出来ました。

タシチョ・ゾンにある、グル・リンポチェのトンドル
何度見ても本当に素晴らしいなぁと感動してしまう。

こういう日は何かしらの普段公開してない宝物も公開されるのです。今日はグル・リンポチェの誕生日なので彼にちなんだ宝物が展示されていたので友人の僧侶に説明をしてもらいました。

チベットのなんたら寺院に置かれていた宝物で…なんていう説明を受けたので、どうしてチベットのものがここに納められているのかと素朴な疑問が生じて聞いてみると、チベット動乱(1959年)の際に持ち込まれ、ここブータンが安全だということで保管しているのだそうだ。ちなみに保管と書いたけれど一時預かりか頂いたのかは聞きそびれました。

2015年6月25日木曜日

さかのぼり日記。6月22~25日。

あまりにも時間が空いてしまってどこから書いていいのか、何を書いていいのかわからなくなってしまった…あげく、とある仕事が悪夢を見るほどに嫌過ぎて、仕事以外でパソコン触りたくない病にかかったのでブログ放置していました。

けれど、よく考えたらけっこう書きたいことも伝えたいこともいっぱいあるので一週間区切りくらいの『さかのぼり日記』形式で振り返っていこうと思う。


担当している仕事はうんざりしちゃうんだけれど、職場はなかなか楽しい環境なのです。
というのも、現在、うちの職場には2月から入った新入社員、3月からやってきた契約社員(新卒)、3月からついこの間まで働いていたインターン(新卒)、3月からとあるプロジェクトの為に来ているスイス人、そのプロジェクト関係で来てくれている県の土木技工士(経験年数長め)、4月に他部署から移動してきた技術士(考古学セクション配属)、5月からやってきたインターン(建築学科の4年生)、先週からのインターン(土木学科の4年生)、今週からきたプロジェクトに配属予定の契約社員(新卒)が増えて、なんとも賑やかな職場なのです。とは言っても普通のアパートを一棟借り受けているオフィスビルなので、部屋は小さく区切られていて数人づつ分かれている状態なんですけれど。

新しい人との出会いはいつだって新しい風を連れてきてくれるからウキウキしちゃうよね☆


ブータンの運転免許証の更新に行ってきました。
ブータンで車を持っていないし車を運転しないし運転する予定もないわたし。身分証明としては就労許可証があるので必要ではないけれど、あったらいざというときに役に立つかな…くらいの気持ちで申請した、5年前に。

基本的に外国人は自国などの運転免許証を見せればそれが証明でブータンの運転免許証は発行される。ブータンの交通ルールなんて何一つ知らなくても。かくいうわたしも5年前には交通ルールは何も知らないままに発行してもらった。交通ルールの手引きとかそんな親切なものはこの国にないので、今も正確な交通ルールは分からないままだ。

当時、免許証の期間は5年と10年を選ぶことが出来た。手数料に違いはあれど自分で選ぶことが出来るのだ。日本では考えられないシステムだけれど何故かそうなっていた。まさか何年もこの国に住まないだろうとの気持ちから5年にした。それなのにまさか更新をすることになろうとは…光陰矢のごとしとはよく言ったものだなぁ、なんてね、あはは。

ブータンの免許証はこんな感じ。表に基本情報、裏に注意事項となにを運転していいかが書かれています。
いつもより写真がちょっと大きめなのは文字が見えなくなってしまったからです(笑)


免許証の発行や更新など手続きはRSTA(Road Safty and Transport Authority)で行われる。更新を行う場合は申請書、パスポートサイズの写真1枚、今使っている免許書のコピー、身分証明書(ブータン人であればIDカード、外国人であれば就労許可書や婚姻証明証)のコピーを提出する。更新期間についてHPなどに明記がないので同僚たちに聞きまくった結果、早すぎてもいけないから期限が切れるぎりぎりに行くほうがいいよ、との意見が大多数だった。ぎりぎり…ってつまり何日前?というと2~3日前、一週間前は早すぎるとのアドバイス。本当にぎりぎりなんだけれどそれで大丈夫かなぁと一抹の不安を抱えつつ仕事の都合もあり2日前に行くことに。

問題なくスムーズに手続きが完了したのだが、最後に控えを渡されていわれたひとことが『9日後以降に取りに来てね』今持っている免許証、3日後には無効になっちゃうんだけれど9日後まで受け取れないんだ…日本みたいに『更新中だからいついつまで有効』みたいなはんこも押してくれないけど大丈夫なんだろうか。というわけで、現在は運転免許証が失効中?なのです。まぁ運転しないんだけどね。


その他には…経済産業省でぶちきれる事件が起きたけれど継続中なので、まぁそれはまた今度。

2015年6月2日火曜日

ご無沙汰しております、再び。


ご無沙汰しております…4月半ばから5月末まで日本に帰っておりました。その直前は仕事が押していて、直後も仕事が詰まっていてブログを書いている余裕すらありませんでした。


今日6月2日はブッダのパリニルバーナという仏教由来の祭日でした。写真からもわかるようにとても気持ちの良い天気の中、近所のチャンガンカ・ラカン、そしてトンドルを見にタシチョ・ゾンとジルカの尼僧院に行ってきました。どちらも混む前に行けたので良かったわ。

また少しづつブータンの毎日やらを綴っていきますね。