2015年12月28日月曜日

炎上。

あんまり楽しくない話題だが・・・ブータンではよく最近ちっちゃなことが大げさに取り上げられ炎上している気がする。しかもソーシャルメディア、フェイスブックやウィーチャット(ラインのようなもの)が話題の発端で。

苛々するので見たくないというのが本音なのだが、ブータンの現状を知るにはけっこう便利な気がするのでフェイスブックのそういった話題関係のグループの情報を幾つか受け取るようにしている。


毎日のようにいろいろな話題があがるのだが、最近気になったもののひとつはこういったものだ。


ある有名な観光地でもあるお寺でガイドが賽銭置き(ブータンでは皿に置くのが一般的)からお金を盗んだ。その時お堂には堂守がいなかった。彼は一銭も持っておらず、お腹を空かせた奥さんが家にいたのでどうしてもお金が必要だった。その場では問題がなかったが、そこにはカメラが設置されていたのでガイドの犯罪は後に明るみにされた。映像から800ニュルタム(日本円で1500円ほど)だとわかり、警察は堂守に訴えないように話をした。しかし堂守は最近になってブータン観光局に報告をし、彼のガイドライセンスは永久剥奪された。皆さん、どう思いますか。

突っ込みどころ満載である。

ちなみに、ブータンでお昼ごはんを食べようと定食屋に入れば、200ニュルタムほどでお茶も飲んでお肉の入ったおかずを食べることが出来る。
ブータンでガイドはお金がなくても観光客と一緒にいれば、レストランでただでご飯を食べることが出来る。

わたしの初見としては、これを書いたのはガイドの友人が親戚かなんかで、堂守が悪いって言いたいのだな、言わせたいのだなと。堂守が何も言わなければ、ガイドは盗みを働いたけどかわいそうな環境にあったし、警察も何もしなかったし問題なかったんだと言いたいのだなと。

まずなんで警察が賽銭泥棒に関して寺院に訴えないであげよう、なんて言うんだ?っていうか本当にそう言ったのか??

日本でも嫌だなと思う、賽銭泥棒。お腹を空かせた奥さんが家にいるなら、ただでご飯を食べれるガイドがちょっとレストランにお願いしておみやげを包んでもらうとかも可能だと思うし(恥ずかしくてそんなこと出来ないと言いそうな気もするが)800ニュルタムはかなり高額だと感じるのでちょっと出来心で・・・なんて金額でもない。

ブータンでは宗教関係の盗難などは刑が厳しい。仏塔の盗掘などでは終身刑になるので、殺人よりも重いのだ。
まぁそれもそれでなんだかなぁと思うが、それはとりあえず置いておいて・・・

皆のコメントはいろいろあった。
-悲しい事件だ、でもよくあることだよね。
-刑務所に行くわけでもなかったのだから、ガイドライセンスの永久剥奪で済んで良かったじゃないか。これから奥さんと生活を立てなおしていけるじゃないか。
-いやいや堂守は仏教に帰依した人物なんだから、この程度の犯罪は許すべきだ。
-彼はいくらお金が必要だったからといって盗みを働いたりせずに、周囲に助けを求めるべきだった。お金がなければと言い訳をして、一生賽銭泥棒をするつもりだったのだろうか。
-ガイドというちゃんとした仕事をしているにも関わらずお金がないなんて、きっと会社から生活出来るだけの給料をもらっていないんだよ、経営者や社会構造が悪いんだ。
-ガイドたちはこれから考えてから賽銭泥棒するようになるだろうね。カメラがあるかないか確認してから泥棒するかどうか決めるだろう。
-堂守だってちゃんと賽銭を寺院に収めているかどうかなんてわからないじゃないか。困った人が置いてあるお金から少し持っていくことの何が悪いんだ。だって困ってたんだよ。
-仏教的観念から言えば、ガイドは困っていたんだから仕方なかったんだよ、堂守が許せばこんな事にならなかったのに。
-皆、仏教に関して思い違いをしている。悪いことは悪いんだ。
などなど。


思った以上に『仏教徒なんだから許せばいい』が多くてびっくり。賽銭泥棒してもこう言われるんじゃ、わたしのスクーターガリガリ事件なんて、なんで怒ってんのかわかんないレベルの話なんだろうなと思った。
とは言え、悪いものは悪いという人もちゃんといるからちょっと安心した。

ブータン人が仏教に関して勉強してるって言い張るんだったら、悪い事したらちゃんと自分に返ってくるとわかってるんだから、堂守はこの小さな犯罪を許すべきなんて言うんじゃなくて、ガイドが悪い事したんだから当然の結果(ライセンス永久剥奪)だと思ってもいいと思うんだけれどなぁ。どうなんだろうなぁ。
そんなこんなで、大半のブータン人は仏教を勉強してないし履き違えてると感じた事件でした。まぁわたしだって勉強中だけどね・・・

2015年12月27日日曜日

第6回 ナショナル・カルチャラル・カンファレンス。

5年ぶりになる、ブータンの国内文化関係会議(なんって訳せば良いのかな?あまり英語が得意じゃないからわかんないな)が行われました。

本当は毎年やりたかったそうなのだけれど、予算とかいろいろな都合があって5年ぶりになったそうだ。5年前はすでにブータンにいたけれど、こんなことをやった覚えはない。けれどどうやらやっていたらしい。

うちの文化局(Department of Culture)が中心になり、ブータンの文化・伝統に関係があり関わりのある方などから話を聞いたり、各県に派遣されているカルチャラル・オフィサーと各県で起きている問題や今後伝統の保全についてどうしてゆくかなどを5日間掛けて話し合うものです。
オープニングには首相も来てくだりました
ブータンではGNH4つの柱のひとつに『文化・伝統を守る』ということを掲げているので、文化局のお仕事は国家においても重要な事のひとつなのです。

2日目の昼過ぎ、明日国王陛下が来てくださることになった!とのアナウンス。うわ~すごい!と思っていたけれど、当日の準備は大変だわ寒い中長時間待つわで体調不良者続出。もう大変。わたしもがっちり風邪をひきました。
準備の様子
当然だけれど、国王陛下がいらっしゃる会場へ携帯・カメラの持ち込みは禁止。国王陛下がいらっしゃる前は警察犬?みたいなのも投入されていろいろとチェックをしていた。あの警察犬?は何を見付けるためだったのかな?爆発物?

2時間くらい話をしてくださった。当然ゾンカ(ブータンの国語)だけだったので100%は理解が出来ず残念に思った。やっぱりゾンカ勉強しよう、本格的に。
外国人がいるとは思ってないだろうから(とはいえ、ちゃんと出席者リストは提出してあるから気がつくことも出来るはず)ちょっときわどいことも言ってたけど・・・


本当は5日間の予定の会議。白熱し終わらず、いちにち延長されることになった。それ自体は、みんながちゃんと興味を持っている証拠だから良いことなんだけれど・・・おかげで土曜日のプライベートの予定がキャンセル・・・火曜も水曜も会議が伸びまくりキャンセルしたし、プライベートでは散々な一週間。


最終日はクロージング・ディナーと称してダンスや歌を楽しみました。当然だけどわたしも踊ったよ☆文化局の集まりではみんなが歌えて踊れるので楽しいイベントになるのが嬉しい。でも今回は王立舞踏団(もちろん文化局のメンバー)が途中で本気出して変わった踊りをやったので、踊れず途中脱落・・・でも楽しかった~

2015年12月26日土曜日

再放送が決まりました。

嬉しいお知らせです。

先日放送があった『世界に花咲け!なでしこたち』の再放送が来ました。

2016年1月2日 朝7時25分より NHK BS1 『ブータン編』
http://www.nhk.or.jp/asia-nadeshiko/

HPもディレクターさんのコメントが増えていたりパワーアップされています。是非見てね。


それと、NHK総合の『ニュースシブ5時』という番組内でダイジェスト版が放送されるようです。

1月6日 夕方4時50分から6時10分までのどこかで8分ほど。

先日の『国際報道2015』のダイジェスト版とは違うものだそうです。


先にFBでこの再放送のことを伝えたら、何人もが『見そびれてたので嬉しい』とコメントしてくれたり、メッセージを送ってくれたりしました。
ありがと。わたしも嬉しいです。

2015年12月25日金曜日

Merry Christmas to you all :)

自宅から見えた満月
メリー・クリスマス。

仏教徒の多いブータンではクリスマスを祝う人は少ないので、わたしも自宅でねこちゃんとひっそりとケーキを食べるだけのクリスマス。すごく仕事が忙しかったけど、ケーキだけは買いに行きました。

あ、でもいいことあったんだった。クリスマスにクリスマスカードが幾つか届いて、友人からと家族からの荷物が届いたの。良いクリスマス・プレゼントになりました。ありがとう。

クリスマスが満月になるのはそう多くないらしいですね。
日本語のニュースを読んでいると、クリスマスに満月になるのは十何年後なので見るべき~!とか情報が多いのでなんだか見ないと損をするような気もしちゃうけど、ブータンのように情報が少ないと運良く見れたらラッキーだし、そのラッキーがどの程度ラッキーかわからないから特別何を思うわけでもなく、ただ月が綺麗だなぁと感心するだけです。まぁブータンの人に観月の習慣はないみたいで、ほら月が綺麗というと、うんそれで?みたいな反応されることが圧倒的だけど(笑)

どちらのほうが幸せなのかな?
これこそが『選択のパラドックス』のような気がするわ。

2015年12月19日土曜日

卒業のシーズン。

そういえば、遡ってしまって申し訳ないのだが…

12月12日(土)で習い事に通っている伝統工芸院の授業が終わった。学校自体12月17日に成績表を配布するまであったようだが、わたしは土曜日しか通っていないので一足先に終わることに。
朝の朝礼の様子。
わたしの通っていた教室は刺繍クラスの2年生。ぜんぜん違うことをやっていたけれど、みんな良く見に来てコメントしてくれたり教えてくれたり。たまに先生と違うこと言ってたけど良い子たちでした。きっと成績はなんとかパスして、来年は刺繍の次のコースである2年間のテーラリング・コース(民族衣装の縫い方から刺繍の額の作り方、伝統ブーツの縫い方などを習うらしい)に通ってくるだろうと思う。

11月の上旬、クラスの子達が何か作っているのを発見。なにしてるの?と尋ねるとクラスの記念というか記録でそれぞれの証明写真を集めて額に入れて学校に置いて行くらしい。わたしも入りたい!入っても良い?と図々しく尋ねると、先生に聞いてみると言ってくれて、先生もオーケーしてくれたのでわたしも入れてもらいました。

 
今年は2年生のクラスが2クラスあったので卒業生リスト?はふたつに。そして卒業してないというかそもそもクラスメートというのも怪しいわたしも入れてもらったクラス写真が完成。伝統工芸院刺繍クラスにちゃんと飾られています。
 
見て分かるように、刺繍コースには数人の男の子も居ます。1年ほど通って見ていた限りでは、女の子よりもまじめに授業を受けている印象でした。
 
 
基本的にわたしは、生徒さんと習う順序は一緒かもしれないけど、なにしろ週1回しか行ってないので同じ教室にいるっていうだけで特に一緒のことはやっていないの。今のところ、線の練習をやって、花を刺して、次の鳥に移ったのだけれど、まだ完成せず。校長先生に来年も来てもいいですか?と尋ねると、どこかの居酒屋並みに爽やかに『喜んで!!是非きたまえ!』と言ってくれたので来年も通えることになりました、イェイ。
完成した花の刺繍
唯一英語を話すわたしの担当をしてくれている先生にそれを伝えると、『来年は他県に移るから居ないけど他の先生がいるから大丈夫、ちゃんとどこまでやったか伝えておくからね。』とちょっと不安なコメント。え?他の先生、英語喋らないじゃん・・・ まぁクラスメートになる子たちが訳してくれるんだろうけれどね。
 
というわけで、来年3月くらいから新学期が始まるので、また通わせてもらう予定です。それまでにちょっとは鳥の課題を分かる範囲で進めておこうっと。

2015年12月13日日曜日

信じられない!

信じられない!
 

 
信じられない!普通に街の駐車スペースにスクーターを停めて買い物に行ったら傷だらけにされた~

って会う人会う人に愚痴ったら、半数の人が新車(自動車)に似たような傷を付けられたことがあるって!信じられない、ブータンの(首都ティンプーの?)モラル低すぎ。

『残念だったね、ティンプーはいたずらっこが多いから困るよね…』って言われたけれど、それで済ませて構わないと思ってるところに問題があると思うわ。『悪意があると思わない?』と尋ねると必ず『ただのいたずらだよ、悪意があるわけじゃない』と返事がきたけど、悪意があるのも嫌だけどただのいたずらでここまでやっちゃうことが信じられない。いたずらだから怒ってもしょうがないというその気持ちがわからない。

もう泣きながら暮らしたいわ…と思う反面、傷をつけたやつの顔におんなじだけの傷ができる呪いを掛けてやりたいとブラックな面も出てきた週末…疲れたわ…

2015年12月8日火曜日

むちゃぶり。

 
 現場に出ている同僚Dがオフィスに来てひとこと『ねぇ、ウォンディツェ・ラカン(Dと一緒に改修の仕事を担当している寺院の名前)のことなんだけれど。部長が君に紙模型作ってもらうって言ってたけど、いつ出来るの?』と聞いてきた。

ん?聞いてないけど…?

どうやら部長と同僚Dは1週間ほど前にそんな話をしてたらしい。何を見せたいの?と聞いても、同僚Dは紙模型も見たことがないからいまいちぱっとしない返事。でも話の流れから、窓のデザイン案の図面を王妃さまに見せたけれど、イメージ出来なかったからなにかわかりやすい形にしたいんじゃないだろうかと想像。

まぁ、部長と話してみるわ~と軽く返事したのだが、お互いにあっちこっちすれ違って部長と会えないままに1週間。またオフィスに来た同僚Dに尋ねられた『紙模型は?部長は君に直接指示するって言ってたよ』…すみません会えてないんだ。っていうかあなたがわたしに直接話してくれればいいんじゃないの?って聞き返したけれど、やっぱり『おれはよくわかんないけど、紙模型が必要だって言ってるんだ』との要領の得ない返事。

会えないしメールもくれないからわかんないんだもん…と言いかけたけれど、翌日にCivil Servise Award(公務員は10年とかのきりが良いときにメダルをいただけるの、その表彰式)があったので、きっとそこで会えるから話をするねと伝えて、その場は終わらせた。

で、翌日。久々に会えた部長と式典の最中に打ち合わせ。あ、言うの忘れてたわ~なんて言われつつ指示が出た。やっぱり王妃さまがイメージするために簡単な紙模型が欲しいとの事『あ、急ぎだから明日出来るかしら?』

2週間も放っておいたくせに、急ぎとか!

ブータンっていうか、うちのオフィスあるあるだけどね(笑)

というわけで作りました。簡単紙模型。縮尺は200分の1。

学生時代につくったような立派な模型ではなく、コピー用紙で作る模型です。ブータンは模型用の材料などもないので、もしも本格的なものを作ろうとすると材料集めからがとても大変なのですが、大抵はコピー用紙で簡単に作って!と軽く言われます。当然だけれどふにゃふにゃだからちょっと面倒くさいの。
 

 
ちょきちょき準備中。
 



使うものは、左から、日本から持ってきたころころ糊、インド製のスティック糊(備品)、切れないはさみ(備品)、切れないカッター(備品の借り物)。

 
なんとか、期限に仕上げたよ。まぁ屋根の勾配は正しくないんだけれど、それは重要じゃないし急ぎだから今回はいいってことで(笑)
 
最近、こういう紙模型を月1回くらい作ってます。せめて切れるはさみが欲しいんだけれどなぁ。

2015年12月6日日曜日

『世界で花咲け!なでしこたち』

本当は内緒にしておこうと思ったんです…恥ずかしいから。知らない人にはいっぱい見てもらいたい気がするけれど、知ってる人に見られるのはこそばゆいなぁと。

まぁ御存知の通り『気がついたらブータンで暮らしてた系』(笑)のゆるい日常ですが、これを見た方がブータンとかブータンの文化とか建築とか文化財とか、なにかしらに興味を持ってくれたら嬉しいなと思います。

12月10日(木)夜21時から25分 NHK BS1 です。よろしくね。


あ、あと…もし感想くれるなら恥ずかしいからメールかメッセージにして!(笑)
あっそれと、一生懸命だったスタッフの皆さんが喜ぶだろうから、見た後どんなにも遅くなってもいいから是非NHKのHPにレビューを書いてほしいな☆本当に素敵な方々なのです。

http://www.nhk.or.jp/asia-nadeshiko/4_part02/index.html


あと、海外にいらっしゃる方はNHKワールドプレミアムで後で見られるそうです(ブータンはプレミアムが入ってないから見られないけれど…泣)

12月17日(木)22時55分(日本時間)から NHKワールドプレミアム


それと…前日にある番組内で告知をしてくれるみたい。どこでかはわからないけれど。

12月9日(水)22時から22時50分 国際報道 という番組の中で8分間。


放送後に映像を送ってくださるそうなので、わたしが見られるのはまだまだ先になりそう。

2015年12月5日土曜日

ジェームズ・ボンド。

ボンド・バイクを発見した!

ブータンにジェームズ・ボンドが来たみたいなのに見そびれたわ…(笑)

ぼろぼろのスクーターみたいにみえるけど、実はこれってすご~い何かが付いてるはず!だって、ジェームズ・ボンドのなんだもん。007のなんだもん。

そうそう、今日はわたしの愛車のエンジンオイル交換して(100円くらい、オイルは持ち込みで500円位)洗車してもらいました(100円くらい)。

本当はビニールカバーを縫ってもらおうと思ってたんだけれど、仕立て屋さんが混んでいたので来週来てと言われちゃったの。残念。

2015年12月1日火曜日

日本人らしくない。

普段現場に出ている親しい同僚が職場に来たので話していた。彼はいつもわたしに向かってこう言うのだ。

『君はいつもそういうけれど、そういう日本人って君ぐらいだよ』

わたし、けっこう平均的な日本人だと思ってるんですけれど、もしかしてそうじゃないの?