2015年12月28日月曜日

炎上。

あんまり楽しくない話題だが・・・ブータンではよく最近ちっちゃなことが大げさに取り上げられ炎上している気がする。しかもソーシャルメディア、フェイスブックやウィーチャット(ラインのようなもの)が話題の発端で。

苛々するので見たくないというのが本音なのだが、ブータンの現状を知るにはけっこう便利な気がするのでフェイスブックのそういった話題関係のグループの情報を幾つか受け取るようにしている。


毎日のようにいろいろな話題があがるのだが、最近気になったもののひとつはこういったものだ。


ある有名な観光地でもあるお寺でガイドが賽銭置き(ブータンでは皿に置くのが一般的)からお金を盗んだ。その時お堂には堂守がいなかった。彼は一銭も持っておらず、お腹を空かせた奥さんが家にいたのでどうしてもお金が必要だった。その場では問題がなかったが、そこにはカメラが設置されていたのでガイドの犯罪は後に明るみにされた。映像から800ニュルタム(日本円で1500円ほど)だとわかり、警察は堂守に訴えないように話をした。しかし堂守は最近になってブータン観光局に報告をし、彼のガイドライセンスは永久剥奪された。皆さん、どう思いますか。

突っ込みどころ満載である。

ちなみに、ブータンでお昼ごはんを食べようと定食屋に入れば、200ニュルタムほどでお茶も飲んでお肉の入ったおかずを食べることが出来る。
ブータンでガイドはお金がなくても観光客と一緒にいれば、レストランでただでご飯を食べることが出来る。

わたしの初見としては、これを書いたのはガイドの友人が親戚かなんかで、堂守が悪いって言いたいのだな、言わせたいのだなと。堂守が何も言わなければ、ガイドは盗みを働いたけどかわいそうな環境にあったし、警察も何もしなかったし問題なかったんだと言いたいのだなと。

まずなんで警察が賽銭泥棒に関して寺院に訴えないであげよう、なんて言うんだ?っていうか本当にそう言ったのか??

日本でも嫌だなと思う、賽銭泥棒。お腹を空かせた奥さんが家にいるなら、ただでご飯を食べれるガイドがちょっとレストランにお願いしておみやげを包んでもらうとかも可能だと思うし(恥ずかしくてそんなこと出来ないと言いそうな気もするが)800ニュルタムはかなり高額だと感じるのでちょっと出来心で・・・なんて金額でもない。

ブータンでは宗教関係の盗難などは刑が厳しい。仏塔の盗掘などでは終身刑になるので、殺人よりも重いのだ。
まぁそれもそれでなんだかなぁと思うが、それはとりあえず置いておいて・・・

皆のコメントはいろいろあった。
-悲しい事件だ、でもよくあることだよね。
-刑務所に行くわけでもなかったのだから、ガイドライセンスの永久剥奪で済んで良かったじゃないか。これから奥さんと生活を立てなおしていけるじゃないか。
-いやいや堂守は仏教に帰依した人物なんだから、この程度の犯罪は許すべきだ。
-彼はいくらお金が必要だったからといって盗みを働いたりせずに、周囲に助けを求めるべきだった。お金がなければと言い訳をして、一生賽銭泥棒をするつもりだったのだろうか。
-ガイドというちゃんとした仕事をしているにも関わらずお金がないなんて、きっと会社から生活出来るだけの給料をもらっていないんだよ、経営者や社会構造が悪いんだ。
-ガイドたちはこれから考えてから賽銭泥棒するようになるだろうね。カメラがあるかないか確認してから泥棒するかどうか決めるだろう。
-堂守だってちゃんと賽銭を寺院に収めているかどうかなんてわからないじゃないか。困った人が置いてあるお金から少し持っていくことの何が悪いんだ。だって困ってたんだよ。
-仏教的観念から言えば、ガイドは困っていたんだから仕方なかったんだよ、堂守が許せばこんな事にならなかったのに。
-皆、仏教に関して思い違いをしている。悪いことは悪いんだ。
などなど。


思った以上に『仏教徒なんだから許せばいい』が多くてびっくり。賽銭泥棒してもこう言われるんじゃ、わたしのスクーターガリガリ事件なんて、なんで怒ってんのかわかんないレベルの話なんだろうなと思った。
とは言え、悪いものは悪いという人もちゃんといるからちょっと安心した。

ブータン人が仏教に関して勉強してるって言い張るんだったら、悪い事したらちゃんと自分に返ってくるとわかってるんだから、堂守はこの小さな犯罪を許すべきなんて言うんじゃなくて、ガイドが悪い事したんだから当然の結果(ライセンス永久剥奪)だと思ってもいいと思うんだけれどなぁ。どうなんだろうなぁ。
そんなこんなで、大半のブータン人は仏教を勉強してないし履き違えてると感じた事件でした。まぁわたしだって勉強中だけどね・・・

2015年12月27日日曜日

第6回 ナショナル・カルチャラル・カンファレンス。

5年ぶりになる、ブータンの国内文化関係会議(なんって訳せば良いのかな?あまり英語が得意じゃないからわかんないな)が行われました。

本当は毎年やりたかったそうなのだけれど、予算とかいろいろな都合があって5年ぶりになったそうだ。5年前はすでにブータンにいたけれど、こんなことをやった覚えはない。けれどどうやらやっていたらしい。

うちの文化局(Department of Culture)が中心になり、ブータンの文化・伝統に関係があり関わりのある方などから話を聞いたり、各県に派遣されているカルチャラル・オフィサーと各県で起きている問題や今後伝統の保全についてどうしてゆくかなどを5日間掛けて話し合うものです。
オープニングには首相も来てくだりました
ブータンではGNH4つの柱のひとつに『文化・伝統を守る』ということを掲げているので、文化局のお仕事は国家においても重要な事のひとつなのです。

2日目の昼過ぎ、明日国王陛下が来てくださることになった!とのアナウンス。うわ~すごい!と思っていたけれど、当日の準備は大変だわ寒い中長時間待つわで体調不良者続出。もう大変。わたしもがっちり風邪をひきました。
準備の様子
当然だけれど、国王陛下がいらっしゃる会場へ携帯・カメラの持ち込みは禁止。国王陛下がいらっしゃる前は警察犬?みたいなのも投入されていろいろとチェックをしていた。あの警察犬?は何を見付けるためだったのかな?爆発物?

2時間くらい話をしてくださった。当然ゾンカ(ブータンの国語)だけだったので100%は理解が出来ず残念に思った。やっぱりゾンカ勉強しよう、本格的に。
外国人がいるとは思ってないだろうから(とはいえ、ちゃんと出席者リストは提出してあるから気がつくことも出来るはず)ちょっときわどいことも言ってたけど・・・


本当は5日間の予定の会議。白熱し終わらず、いちにち延長されることになった。それ自体は、みんながちゃんと興味を持っている証拠だから良いことなんだけれど・・・おかげで土曜日のプライベートの予定がキャンセル・・・火曜も水曜も会議が伸びまくりキャンセルしたし、プライベートでは散々な一週間。


最終日はクロージング・ディナーと称してダンスや歌を楽しみました。当然だけどわたしも踊ったよ☆文化局の集まりではみんなが歌えて踊れるので楽しいイベントになるのが嬉しい。でも今回は王立舞踏団(もちろん文化局のメンバー)が途中で本気出して変わった踊りをやったので、踊れず途中脱落・・・でも楽しかった~

2015年12月26日土曜日

再放送が決まりました。

嬉しいお知らせです。

先日放送があった『世界に花咲け!なでしこたち』の再放送が来ました。

2016年1月2日 朝7時25分より NHK BS1 『ブータン編』
http://www.nhk.or.jp/asia-nadeshiko/

HPもディレクターさんのコメントが増えていたりパワーアップされています。是非見てね。


それと、NHK総合の『ニュースシブ5時』という番組内でダイジェスト版が放送されるようです。

1月6日 夕方4時50分から6時10分までのどこかで8分ほど。

先日の『国際報道2015』のダイジェスト版とは違うものだそうです。


先にFBでこの再放送のことを伝えたら、何人もが『見そびれてたので嬉しい』とコメントしてくれたり、メッセージを送ってくれたりしました。
ありがと。わたしも嬉しいです。

2015年12月25日金曜日

Merry Christmas to you all :)

自宅から見えた満月
メリー・クリスマス。

仏教徒の多いブータンではクリスマスを祝う人は少ないので、わたしも自宅でねこちゃんとひっそりとケーキを食べるだけのクリスマス。すごく仕事が忙しかったけど、ケーキだけは買いに行きました。

あ、でもいいことあったんだった。クリスマスにクリスマスカードが幾つか届いて、友人からと家族からの荷物が届いたの。良いクリスマス・プレゼントになりました。ありがとう。

クリスマスが満月になるのはそう多くないらしいですね。
日本語のニュースを読んでいると、クリスマスに満月になるのは十何年後なので見るべき~!とか情報が多いのでなんだか見ないと損をするような気もしちゃうけど、ブータンのように情報が少ないと運良く見れたらラッキーだし、そのラッキーがどの程度ラッキーかわからないから特別何を思うわけでもなく、ただ月が綺麗だなぁと感心するだけです。まぁブータンの人に観月の習慣はないみたいで、ほら月が綺麗というと、うんそれで?みたいな反応されることが圧倒的だけど(笑)

どちらのほうが幸せなのかな?
これこそが『選択のパラドックス』のような気がするわ。

2015年12月19日土曜日

卒業のシーズン。

そういえば、遡ってしまって申し訳ないのだが…

12月12日(土)で習い事に通っている伝統工芸院の授業が終わった。学校自体12月17日に成績表を配布するまであったようだが、わたしは土曜日しか通っていないので一足先に終わることに。
朝の朝礼の様子。
わたしの通っていた教室は刺繍クラスの2年生。ぜんぜん違うことをやっていたけれど、みんな良く見に来てコメントしてくれたり教えてくれたり。たまに先生と違うこと言ってたけど良い子たちでした。きっと成績はなんとかパスして、来年は刺繍の次のコースである2年間のテーラリング・コース(民族衣装の縫い方から刺繍の額の作り方、伝統ブーツの縫い方などを習うらしい)に通ってくるだろうと思う。

11月の上旬、クラスの子達が何か作っているのを発見。なにしてるの?と尋ねるとクラスの記念というか記録でそれぞれの証明写真を集めて額に入れて学校に置いて行くらしい。わたしも入りたい!入っても良い?と図々しく尋ねると、先生に聞いてみると言ってくれて、先生もオーケーしてくれたのでわたしも入れてもらいました。

 
今年は2年生のクラスが2クラスあったので卒業生リスト?はふたつに。そして卒業してないというかそもそもクラスメートというのも怪しいわたしも入れてもらったクラス写真が完成。伝統工芸院刺繍クラスにちゃんと飾られています。
 
見て分かるように、刺繍コースには数人の男の子も居ます。1年ほど通って見ていた限りでは、女の子よりもまじめに授業を受けている印象でした。
 
 
基本的にわたしは、生徒さんと習う順序は一緒かもしれないけど、なにしろ週1回しか行ってないので同じ教室にいるっていうだけで特に一緒のことはやっていないの。今のところ、線の練習をやって、花を刺して、次の鳥に移ったのだけれど、まだ完成せず。校長先生に来年も来てもいいですか?と尋ねると、どこかの居酒屋並みに爽やかに『喜んで!!是非きたまえ!』と言ってくれたので来年も通えることになりました、イェイ。
完成した花の刺繍
唯一英語を話すわたしの担当をしてくれている先生にそれを伝えると、『来年は他県に移るから居ないけど他の先生がいるから大丈夫、ちゃんとどこまでやったか伝えておくからね。』とちょっと不安なコメント。え?他の先生、英語喋らないじゃん・・・ まぁクラスメートになる子たちが訳してくれるんだろうけれどね。
 
というわけで、来年3月くらいから新学期が始まるので、また通わせてもらう予定です。それまでにちょっとは鳥の課題を分かる範囲で進めておこうっと。

2015年12月13日日曜日

信じられない!

信じられない!
 

 
信じられない!普通に街の駐車スペースにスクーターを停めて買い物に行ったら傷だらけにされた~

って会う人会う人に愚痴ったら、半数の人が新車(自動車)に似たような傷を付けられたことがあるって!信じられない、ブータンの(首都ティンプーの?)モラル低すぎ。

『残念だったね、ティンプーはいたずらっこが多いから困るよね…』って言われたけれど、それで済ませて構わないと思ってるところに問題があると思うわ。『悪意があると思わない?』と尋ねると必ず『ただのいたずらだよ、悪意があるわけじゃない』と返事がきたけど、悪意があるのも嫌だけどただのいたずらでここまでやっちゃうことが信じられない。いたずらだから怒ってもしょうがないというその気持ちがわからない。

もう泣きながら暮らしたいわ…と思う反面、傷をつけたやつの顔におんなじだけの傷ができる呪いを掛けてやりたいとブラックな面も出てきた週末…疲れたわ…

2015年12月8日火曜日

むちゃぶり。

 
 現場に出ている同僚Dがオフィスに来てひとこと『ねぇ、ウォンディツェ・ラカン(Dと一緒に改修の仕事を担当している寺院の名前)のことなんだけれど。部長が君に紙模型作ってもらうって言ってたけど、いつ出来るの?』と聞いてきた。

ん?聞いてないけど…?

どうやら部長と同僚Dは1週間ほど前にそんな話をしてたらしい。何を見せたいの?と聞いても、同僚Dは紙模型も見たことがないからいまいちぱっとしない返事。でも話の流れから、窓のデザイン案の図面を王妃さまに見せたけれど、イメージ出来なかったからなにかわかりやすい形にしたいんじゃないだろうかと想像。

まぁ、部長と話してみるわ~と軽く返事したのだが、お互いにあっちこっちすれ違って部長と会えないままに1週間。またオフィスに来た同僚Dに尋ねられた『紙模型は?部長は君に直接指示するって言ってたよ』…すみません会えてないんだ。っていうかあなたがわたしに直接話してくれればいいんじゃないの?って聞き返したけれど、やっぱり『おれはよくわかんないけど、紙模型が必要だって言ってるんだ』との要領の得ない返事。

会えないしメールもくれないからわかんないんだもん…と言いかけたけれど、翌日にCivil Servise Award(公務員は10年とかのきりが良いときにメダルをいただけるの、その表彰式)があったので、きっとそこで会えるから話をするねと伝えて、その場は終わらせた。

で、翌日。久々に会えた部長と式典の最中に打ち合わせ。あ、言うの忘れてたわ~なんて言われつつ指示が出た。やっぱり王妃さまがイメージするために簡単な紙模型が欲しいとの事『あ、急ぎだから明日出来るかしら?』

2週間も放っておいたくせに、急ぎとか!

ブータンっていうか、うちのオフィスあるあるだけどね(笑)

というわけで作りました。簡単紙模型。縮尺は200分の1。

学生時代につくったような立派な模型ではなく、コピー用紙で作る模型です。ブータンは模型用の材料などもないので、もしも本格的なものを作ろうとすると材料集めからがとても大変なのですが、大抵はコピー用紙で簡単に作って!と軽く言われます。当然だけれどふにゃふにゃだからちょっと面倒くさいの。
 

 
ちょきちょき準備中。
 



使うものは、左から、日本から持ってきたころころ糊、インド製のスティック糊(備品)、切れないはさみ(備品)、切れないカッター(備品の借り物)。

 
なんとか、期限に仕上げたよ。まぁ屋根の勾配は正しくないんだけれど、それは重要じゃないし急ぎだから今回はいいってことで(笑)
 
最近、こういう紙模型を月1回くらい作ってます。せめて切れるはさみが欲しいんだけれどなぁ。

2015年12月6日日曜日

『世界で花咲け!なでしこたち』

本当は内緒にしておこうと思ったんです…恥ずかしいから。知らない人にはいっぱい見てもらいたい気がするけれど、知ってる人に見られるのはこそばゆいなぁと。

まぁ御存知の通り『気がついたらブータンで暮らしてた系』(笑)のゆるい日常ですが、これを見た方がブータンとかブータンの文化とか建築とか文化財とか、なにかしらに興味を持ってくれたら嬉しいなと思います。

12月10日(木)夜21時から25分 NHK BS1 です。よろしくね。


あ、あと…もし感想くれるなら恥ずかしいからメールかメッセージにして!(笑)
あっそれと、一生懸命だったスタッフの皆さんが喜ぶだろうから、見た後どんなにも遅くなってもいいから是非NHKのHPにレビューを書いてほしいな☆本当に素敵な方々なのです。

http://www.nhk.or.jp/asia-nadeshiko/4_part02/index.html


あと、海外にいらっしゃる方はNHKワールドプレミアムで後で見られるそうです(ブータンはプレミアムが入ってないから見られないけれど…泣)

12月17日(木)22時55分(日本時間)から NHKワールドプレミアム


それと…前日にある番組内で告知をしてくれるみたい。どこでかはわからないけれど。

12月9日(水)22時から22時50分 国際報道 という番組の中で8分間。


放送後に映像を送ってくださるそうなので、わたしが見られるのはまだまだ先になりそう。

2015年12月5日土曜日

ジェームズ・ボンド。

ボンド・バイクを発見した!

ブータンにジェームズ・ボンドが来たみたいなのに見そびれたわ…(笑)

ぼろぼろのスクーターみたいにみえるけど、実はこれってすご~い何かが付いてるはず!だって、ジェームズ・ボンドのなんだもん。007のなんだもん。

そうそう、今日はわたしの愛車のエンジンオイル交換して(100円くらい、オイルは持ち込みで500円位)洗車してもらいました(100円くらい)。

本当はビニールカバーを縫ってもらおうと思ってたんだけれど、仕立て屋さんが混んでいたので来週来てと言われちゃったの。残念。

2015年12月1日火曜日

日本人らしくない。

普段現場に出ている親しい同僚が職場に来たので話していた。彼はいつもわたしに向かってこう言うのだ。

『君はいつもそういうけれど、そういう日本人って君ぐらいだよ』

わたし、けっこう平均的な日本人だと思ってるんですけれど、もしかしてそうじゃないの?



2015年11月29日日曜日

風邪をひきました、けっこうひどく。

お家に居るのに遊んでくれないんだ…ってふてくされているところ。
11月上旬のことなのだけれど、週のはじめにひどく口唇ヘルペスが出たので疲れているんだなぁ…気をつけなきゃ…なんて思っていたら、週末にはしっかり風邪をひいてがらがら声になってしまった。微熱もあったけれど、ちょっとなんやかんやとこなさなきゃいけないことがあったのでそのままにしてしまったら、翌週はなんと本格的にやばい感じに。それでも出張やら会議やらどうしても外せない数日を経て、本格的に寝込んでしまった。翌週、頑張って出勤したけれどやっぱり後半にダウン。

3週間ぐだぐだでようやく良くなってきました(でもまだ治ってない)。

ねこちゃんは遊んでもらえなくてふてくされちゃったけど、わたしだって遊んであげたかったよ!!というわけで、撫でくりまわして猫じゃらしで遊んで駆けずり回っていたら、今度は構いすぎてベッドの下から出てこない事態が発生しちゃってます(苦笑)

2015年11月22日日曜日

聖水にまつわるあれこれ。

ブータンではいろいろなところで聖水を見ることが出来ると思う。道路脇に湧き出ているもの、寺院の近くにあるもの、果てはちゃんと名前もあって効用もあるもの。由来があったりなかったり、まぁそれは様々なタイプが。

なんとなくいいなっと思っちゃうのが、トンサ県にある東西横断道に湧き出ているツェリンマ・ドゥプチュと言われるもの。ツェリンマは神様の名前、ドゥプチュは聖水、との意味を持つこの聖水は、飲めば歌声が女神のごとく美しくなるんだそうだ。まぁ効果の程は…ご自分で体験していただきたい(笑)


実は数年前から困っちゃったなと思っている聖水もある。仕事を担当してる1689年に建てられたと言われるタンゴ僧院の聖水だ。山を背にして建てられたこの寺院、山水が建物の裏から流れ出てきて、建物の下を伝って谷側に面した中庭に湧き出ている。つまり常に建物の下部を流れているということになり、建物の基礎を少しづつ揺るがしている(と思われる)。
タンゴ僧院について僧侶たちが出版したミニ本。なかなか面白い

聖水。かなり干上がっている

あまり状況としては良くないだろうと思うのだけれど、聖水だからまいっか…とブータンだからと達観してお気楽に構えていたのだが、このプロジェクトに関してはいろいろと問題がおきてきた。

まず(勝手に観光でやってきた)西洋人の壁画修復士たちが壁画が貴重だから保存するとか言い出した。改修当初の計画では一般的にブータンではあまり壁画は重要視してないから解体する予定だったのだ。確かにあそこの壁画は天下一品に美しい(そして古い)しかし、壁に塗られた泥のモルタルの上に直接描かれているので壁面を補修しなければいけない場合、保存がとても難しい(ブータンでの現状は破壊されるのを見守るのみ)。

その人達の声があまりにもデカイのと王族にチクったことから事はおおごとに。王族だって政府の上の方の人たちだってみんなこの事(壁を壊すから壁画もぶっ壊れる)を知っていたのに、今更ながらに『世界の宝(らしい)からちょっと再検討すること』なんて言い出した。挙句の果てに、西洋人壁画修復士たちは2年以上も工事を止め、3人の建物の構造の専門家を呼び、その度にレポートが彼らの満足の行く結果じゃないからとまた新しい専門家を呼ぶと言い出した。…正直いい加減にして欲しい…

まぁそれはイライラしちゃうんだけれどどうしょうもないし、時間があるってことはある意味でわたしはわたしの仕事を多方面からみるチャンスかもしれないと思い、いろいろチャレンジしてみた。

そのひとつが『まず聖水止めちゃおう』ってこと。
やっぱり建物には悪影響だと思うわけです、いつも下部に流水があるってことは。

現場監督と相談して、裏にある擁壁を作りなおす時に水の出処を確かめて他に流れるようにしてみた。するとなんと、本当に聖水が枯れたらしい。わぁ~やったね~なんて監督と話していたのだけれど、数日後監督から暗い顔で『僧侶たちが聖水が止まるなんてなにかの悪い兆候なんじゃないかって…』と報告が。

いやいやいや、そんなことないでしょ。『僧侶の矢面に立つのが嫌ならあの日本人の女の人が止めた、オレは言われたことをやっただけだ』って言ってもいいからと言ったけれど、そういう問題でもないらしい。

『建物の下から出てきていたのが建物の裏から出るようになっただけでしょ。同じ水なんだから出るところが変わっただけじゃないの?それを僧侶に聖水が建物の裏から湧き出るようになっても問題ないかって占ってもらったら良いじゃない?』と言ってみたら、顔がぱぁっと輝いて『それはいいアイディアかも!』といってにこやかに帰っていった。

その後、どうなったのか聞いていないんだがどうしたのだろうか…


それを日本人の友人に話したら『由緒正しき聖水を止めた日本人がここにいる~』と大爆笑して、その子が西洋人(確かアメリカ人)に話してその人も大笑いして『まさかあなたって仏教徒じゃないでしょうね?』っていうから『生粋の仏教徒でちゃんと信心してるよ。でも仏教徒であるいぜんに建築士としてここに来てるんだもん』なんて言ったら大爆笑されて『Hilarious!こんな仏教徒がいるなんて!信仰心って!』と笑い転げていた。

ワタクシ的には信仰心があるから(?かどうかは疑問だが・笑)お寺(建物)を守らなきゃいけなくて、その為には聖水は犠牲にしてもいいと思ったんだ。だけど、考え方はいろいろあるよね。聖水が重要なら建物は建て直せばいいじゃないとも考えられるし。

という話を、ブータンのエライ僧侶にしてみた。とりあえずうぅんと唸って、まぁ無くなっちゃったものは仕方ないんじゃないか…まぁ聖水だって昔の誰かが杖で刺したら湧き水が出たとかだと思うし…水道のある現在に重要かと言われるとそうでもないしなぁ…と言ったきり黙り込んでしまった。やっぱり大問題なんだろうか…でもどうしてもやらないといけなかったと思うから後悔はしていない。

2015年11月20日金曜日

ねこちゃん、日本への帰国準備。

みんながご存知、うちのねこちゃん(ブータン猫・雄・たぶん1歳位)。

いつかわたしが帰国する日の為に日本への輸入許可を取っておこうと目論んでいる。いつかわからない帰国日のために早すぎないか?って思うかもしれないけれどそんなことはないのだ。だって日本にねこちゃんを持ち込むにはこんなにプロセスが必要なんだもの。

http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-other.html

1.マイクロチップを埋め込む
2.狂犬病の予防接種を2回打つ
3.狂犬病抗体検査(血液検査)
4.輸出前待機(180日間)
5.事前届け出
6.輸出前検査
7.輸出国の証明書の取得
8.日本到着後の輸入検査

今の時点でわたしが出来ることは、4の『輸出前待機』まで。でもそれもなかなか骨の折れる作業なの。だってね、まずブータンではマイクロチップが手に入らない。狂犬病の予防接種は無料で行ってくれるから問題ない。でもその次の血液検査がブータンでは出来ないから日本に送るんだけれど、クール宅急便とかないし…ちゃんとした3重容器に入れて凍らせて保冷剤などに包んで常温で送ってくださいとあるけれどちゃんと凍らせることが出来るのかすら不安。

というわけで、とりあえずまずはひとりで動物病院に相談に行ってみた。

初老のドクターは『大丈夫だよ~何度もやってるし~』と気軽に答えてくれたが、なんだかちょっと怪しい。まずちゃんとした3重容器(ウンタラカンタラの基準にそった)というのが『大丈夫だよ~3重にすればいいんでしょ~あるある~』
…3重にすればいいんでしょ?いや、ちゃんとした基準の3重の容器をもとめているんであって三重にすればいいってもんじゃないと思うの…

すっごくいろいろ不安だったけれどこの人に頼るしかないんだよね…あとあるものでしかやってもらえないんだから、もしもちゃんとした容器でなくても送ってしまおうと心に誓った。だって他に手段はないから。


さて、当日。朝一で行く約束をしていながらも若干の不安があったので電話をしてみると『ごめんよ~王族から呼ばれちゃったからちょっと行ってくる~帰ってきたら電話するからそれまで待ってて~』と。呼ばれたのは15時過ぎ。まぁいいけどね。

お出掛けだよ~ハウスにお入り~!なんてゴキゲンに呼びかけると案外素直にかごに入ったねこちゃん。だけれど、病院に連れて行くとびびってかごから出てこない。以前もマイクロチップを入れられたり(しかも1回失敗されて、2回も刺された・笑)、何度も注射を打たれたりしたので学習したらしい。
ねこちゃんをだましだましカゴから出したら、助手1がむんずとねこちゃんの左腕を掴んで、助手2が持ってきたバスタオルでねこちゃんを包んで逃げたり引っ掻いたりしないようにした。おおっスムーズな流れだ!助手3が皮の手袋をはめてねこちゃんの顔を隠したら、初老のドクターが『これでねこちゃんも注射とか見えなくて安心でしょ』と自信満々にひとこと。うん、まぁうちのねこちゃん、びびって爪も引っ込んで声も出てませんけど。

毛刈りの様子

助手1が掴んでいる左腕をううむと検分した初老のドクター、おもむろにハサミで毛を刈りだした。そんな雑でいいの?と疑問に思うも誰も何も言わないので、まぁきっと良いんだろうなと自分を納得させる。でもハゲみたいに見えるからどうせならきれいに刈ってくれたら良かったのに…とも思わなくはなかった(笑)

雑なハゲ模様

若干不安になりつつもドクターが『この子、がっちりしてるから血管も見つけやすいよ~あはは~』と高らかに宣言をして針を突き刺すと、言葉通りにみるみる血が溜まってゆくではありませんか!もちろんねこちゃんの血管は細いから人間のようにはいかないけれど、ちょっとドクターを見直したわ!


なんやかんやで採血終了。ドクターからは『君のねこちゃん、身動ぎもしないでいいこだなぁ~』なんてのんきな感想を頂いたけれど、うちのねこちゃんはびびってタオルが外されたと同時にハウスに一目散。ありがとうね~これで一安心だよ~。

しかし、その夜は抗議のためか、2回も寝ているわたしのお布団にち~をするという暴挙に…ひどいよ、君のためにやったことなのに…


翌日、作られた血清(凍らせてウンタラカンタラの基準による3重容器に入っているはずのもの)を受け取りに行くと、容器はなぜか二重、凍らせてあるはずが凍結してない…知ってた、これがブータンクオリティ。

助手では話しにならないなぁとドクターに話しをしに行くと『大丈夫大丈夫、なにかもうひとつ周りを包めばいいんだよ!あと、今日はきみん家の冷凍庫に入れておけばきっと凍るから。安心して、問題ないよ~』と。 

うっそでしょ!たぶん日本基準で言ったらぜんぜん大丈夫じゃない!
でもわたしに選択肢はないのである。

というわけで、日本にはジップロックに入れて三重にして、大丈夫なはずだって思い聞かせて、送付しました。あまりに衝撃で写真を撮るのも忘れちゃったわ、あはは。ちゃんとねこちゃんに狂犬病の抗体が出来ているといいな…もしも再提出なんてことになったら、ちゃんとした容器で出してくれとか言われちゃいそうだもの、でもそれってブータンでは不可能だから困っちゃうもん。

まぁそんなこんなで、3.抗体検査(血液検査)の途中まで(たぶん)完了しました!月曜日には日本の研究所に届くはず。

本当に申し訳ない!

最近のドチュラ峠、天気が良くてヒマラヤ山脈が一望できます

いやいや、本当に申し訳ない。
ブログ、書こうと思ってるんだ。でも仕事が思ったよりもキツイのと、うっかり風邪なんて引き込んで寝込んじゃったりしてたから書けなかったんだけれど、書きたいことはいっぱいあるんだ。

寝込んでようやく落ち着いて時間が取れるようになったので(←あまり健康的でないが・笑)ちゃんと遡り日記を書きたいところ。

2015年11月8日日曜日

うっかり事件簿。

いや、事件簿って言うほどのことじゃないんですけれど…
気がついたら1ヵ月半もブログを書いていませんでした。うっかりです、すみません。

ブータンにしては忙しい日々を送っているんですよね…10月は半月以上出張に出ていたし、1週間は研修でオフィスをあけていたし、なんだか出ずっぱりで落ち着かない日々を送っていました。不在時に溜まった書類やら次の降って湧いた仕事やらなんやらと向き合っていると、あっという間に一日が終わってしまうしね。

まぁとりあえず10月はけっこういろいろ楽しいことがあったので後で『さかのぼり日記』を書くつもりです。


11月に入って、ブータンでは冬時間になりました。冬時間とは…オフィスアワーが9時から16時までになります!一時間も短くなるの。いぇ~い。去年はこの冬時間を利用して、チョケ(古典チベット語)の教室に通っていました。

毎年すごく楽しみにしているんだけれど、今年は9月10月のばたばたで仕事に追われているのでちっとも楽しみじゃない!しかも楽しみじゃないって言うだけじゃなく、他の部署のみんなが帰っちゃった後17時まで働いても仕事の目処がたたないという…まぁうちのオフィスはみんなが忙しいので、みんなで泣きながら過ごしています。早く落ち着くといいなぁ。


11月1日(日)は王様の戴冠式記念日で祭日でした。わたしが疲れきって何もしなかったのもあるんですけれど、静かな休日でした。でも戴冠式は2008年、わたしがブータンに来た年の出来事で本当にイベント全てにエキサイトしたし、みんなでいろいろやったなぁと懐かしく思い出したりも。


写真は当時のイベントで購入した、当時では珍しかったコマ(ブータンの女性の衣装を着るときに使う銀細工)をブローチにしたものです。今ではどこのお店でもこのブローチを購入することが出来ますが、当時はある一店舗だけがはじめたアイディア商品だったんですよね~懐かしい。
ブータンの人たちは金色が好きだから、わざわざシルバーだけのブローチを選んだのにも関わらす、しょっちゅう『金色をのせればもっと素敵なのに…』といわれてしまう一品でもあります、あはは。


11月3日(火)は日本では文化の日で祭日でしたが、ブータンでも祭日でした。Descending Day of Load Buddhaという祭日で、ブッダが悟りをひらく前に亡くなったお母さんをきちんと冥土に行けるように、お母さんに会いに死後の世界に行き帰ってきた日でもあるので、母と息子の日でもあるようです。


そして11月11日(水)は4代国王陛下の還暦のお誕生日。還暦を祝って各地でイベントなどが予定されています、9日(月)と10日(火)も祭日になりました。楽しみ☆

2015年9月22日火曜日

訂正。

先日、ブレスド・レイニー・ディのことを書いた。
http://daysinbhutan.blogspot.com/2015/09/4.html

ゾンカ語でThruebab、日本語で『雨安居』というらしい、でも雨安居はブータンで言うヤンネーじゃないのかなぁ…と最後に考えていたのだが、実は本当にそうらしい。

つまり、やっぱり雨安居はヤンネー。

ブレスド・レイニー・ディはThruebabで慈雨会、が正しいです!

嘘情報流してすみません!!

2015年9月21日月曜日

Happy Blessed Rainy Day :)


ブータンの雨季の終わりを告げるブレスド・レイニー・ディを明日に控えて、朝4時位に空から降ってくる福を受け止めるために用意した花を浮かべた水の入った洗面器。花は仕事帰りに野から摘んできたカーネーションとマリーゴールドと季節外れの藤の花。水道水は昨晩からの雨でひどく濁っていたのでフィルターを通した水を使うことに。

 明日の朝、この水を頭からかぶってざばっと水浴びするといいんだけれどちょっとこの時期は寒いよねぇ…...

このブレスド・レイニー・ディ。ブータンの国語ゾンカではThruebab、日本語では雨安居(うあんご)というらしい(下記リンク先も御覧ください)。が、下記の解説にある雨季にお坊さんがなるべく出歩かないで祈って過ごすのは、ブータンではヤンネーと呼ばれて7月上旬に始まって9月12日に終わったんだよね。ちょっと違うのは、ちゃんと言葉を判別していないからだろうか、それとも日本に渡るまでの間に変化してしまったからなのだろうか。
http://textview.jp/post/culture/19698


上記内容に誤りがあります。訂正しました。
http://daysinbhutan.blogspot.com/2015/09/blog-post_22.html

2015年9月20日日曜日

ファッション・リーダー



Finally, I got blessing for my scooter smile絵文字

スクーターに乗り始めて約3週間。すっかり忘れていたスクーターの安全祈願をしてもらいました。
女性ライダー(とはいってもスクーター・笑)がいないブータンなので、どこに行っても誰かに目撃されています。悪いこと出来ないわ…


同僚の娘さん(新卒)が街でわたしとスクーターを見て『お父さん、私はインド留学時代に乗っていたから大丈夫、ここでもスクーターに乗りたい!』と訴えているそう。笑いながら『悪影響だよ、交通マナーの悪いブータンで娘がスクーターに乗ったら心配で死んじゃうもん』と言ってきた。

あのねぇ、スクーターに乗った女性が自分の娘かもしれないとみんなが想像したら、みんなの交通マナーが良くなって快適になるじゃない。悪影響とはこれいかに!(笑)

何人かの友人たちもスクーター購入に向けて旦那さんや家族を説得にかかっているので、ブータンで女性スクーターライダーが流行るのももうすぐよ!スクーター買う時に、『わたしファッション・リーダーになるから!』って豪語したけれど、実現できそう(笑)

ブータンの人たち(男性も含めて)がなんで便利でコストパフォーマンスの良いバイクやスクーターに乗らず、でっかい車に乗ってるのかなと常々思っていたのだけれど、何人もから『一度もスクーターやバイクに乗ったことがないんだけれど、スクーターって運転できると思う?』と聞かれて気がついた。
ブータンの人たちって日本人みたいに、三輪車に乗って、自転車(補助付き)、補助なし自転車っていうごく普通だと思っていたそういう過程をおってないから、バイクやスクーターに乗るって選択肢が思い浮かばないのかもしれないって。そうか、そうなのかもね。

2015年9月19日土曜日

ティンプー・ドムチェ(もしくはドゥプチェン) 9月19・20日


ティンプー・ドムチェ(もしくはドゥプチェン)を見てきました。公休になる二日目とたまたま日曜日にあたったので見に行くことが出来た三日目を。

ブータンのマスクダンスは、いつ見ても何度見ても見惚れてしまう。ブータン人の友人や同僚たちには『また今年も見に行くの?去年も一昨年も見に行ったよね?何がそんなに魅力的なの?混み合っているしただ疲れるだけじゃない?テレビで見れば十分だと思うけど…』って言われるけれど(笑)

2015年9月1日火曜日

ミーハー通信。欲望に忠実編。

実はまわりのいろいろから影響を受けやすいです、わたし。特にテレビの。


うちのオフィスは普通の住宅向けのビルを借り上げているので、2008~2013年に新しいオフィスビルの建設が進められていた…のだが、問題が起きたりなんだりで建設途中でストップさせられたり、そもそもの計画がむちゃくちゃで工期が遅れに遅れ今まだ建設中なのです。

そんなオフィスビルが近く完成しそう…ようやく8月に引っ越せるかも(去年の話では今年の3月だった…)という話が6月頃から出だした。場所は今と比べると少し通勤に時間がかかるのだが、たいした差ではないから今まで通り歩いていけばいいや、と考えていた。

のだが、7月のあまりの暑さと仕事に振り回されっぱなしで溜まりゆく疲労から『朝からこんな距離を歩いたら仕事したくなくなっちゃうかもしれない。そもそも出勤拒否しそう』と気分が後ろ向きになるのを止められず。新しいオフィスに引っ越さないでくれたら楽なのに…とありえない発想をするようになったところでこれはまずいと思い始めた。きっと冬は寒いから、春は埃っぽいから、夏は暑いから、秋も暑いから、と遅刻の言い訳が増えてしまう(笑)

そこで暑さにやられながら考えた対策は、新しい職場の近くに引っ越す、車を買う、もうブータンを離れて日本に帰る、の三つ。

今の家は今までで一番小さいけれど、何しろ気持ちがいいの。値段も適当だしご近所さんもいい人ばかりだし引っ越したくない。という理由で引越しは却下。

基本的にマニュアル車しかない(電気自動車は日本の中古が入っているのでオートマがある)坂道が多くて大変そう、首都では車が多くなっちゃって渋滞だらけ、駐車場を見つけるのも大問題。そんな中で車を買うくらいならタクシーで十分だよね…そもそもこの国の運転ルールめちゃくちゃだから運転怖いし、今までそうやってきたし。というわけで自動車購入も却下。

ブータンを離れて日本に帰る…まだ契約が残っているので、当然却下。

そんなわけでただ困ったな…と漠然と考えていたところ、テレビでスクーターのCMを見た。あ、これじゃない、これこそブータン生活に必要とされているものなんじゃないの?
http://www.yamaha-motor-india.com/scooter-fascino.html

日本の情報はこちら。
http://global.yamaha-motor.com/jp/news/2015/0508/fascino.html

そういえば5年前もテレビCMに影響されて携帯買ったっけ…当時ブータンで売ってなくて、インドに行くって方にお願いしてわざわざ買ってきてもらったんだったよなぁ、なんて思い出しつつ、ミーハーだから影響されやすいのよね…と言い訳してみたり。

ところで、ブータンでスクーターってあまり見ないのよね…どこで買えるの?幾らくらいなの?他のメーカーは?などなど。疑問は尽きないので聞き込み調査を行うことに。

半数の人たちからは否定的な意見。車と違って危ない、車がぶつかってくるかもしれない、寒い、雨が降ったら困るでしょ、などなど。
残りの半数の人たちは肯定的。駐車場もないし渋滞もひどいから車に乗るとストレス、燃費がいい、ひとりなら車である必要もない、どこでも気軽に行ける、などなど。

同時にどこで買えるのか調査。ブータンではインドから個人が直接車などを購入してはいけないという決まりがあるからディーラーを通さねばならない、けれども首都ティンプーにディーラーはない。国境の町であればディーラーがあるけれど買いたいなって思ったヤマハのスクーターは扱いがなく、欲しいやつは買えなさそう。うぅむ。

その上、スクーターって原チャリを想像してたけどそうじゃなくて115ccだから自動二輪の免許証が必要。最近ブータンの普通自動車免許更新したばかりなのに。うぅ…面倒になってきたぞ。


なんていいながらも、やっぱりスクーターって一番良い選択肢な気がしたので手を尽くすことにしました。スクーターとか原チャリとか乗ったことが2回くらいしかないので、若干運転に自信がないけれどまぁなんとかなるかなぁって。

とはいってもいつもの通り、手を尽くしてくれたのは友人達で、わたしは『○○したいんだけどどうしたらいい~?』『わぁいありがと~』って言いまくってただけなんだけど…


という訳で、数週間後にゲットしました。
ヤマハのファッシーノ(サッシーシアン色)。大人気よ、うふふ。

2015年8月30日日曜日

インド・ビザ。

ある金曜日の昼前、何故か突然名指しで呼び出しが。やってほしいことがあるらしいとのこと。こういうのって怖いんだよなぁ…わたし日本人だけれど日本のデザインしろとかって言われても困っちゃうしなぁ…なんて思いながら行ってみると、別の意味で恐ろしい用件だった。

サムツェに行って欲しい、それも今すぐ。

サムツェ…そこはブータンの陸の孤島。ブータン国内から自動車道路が通じていないから(向こうとこっちで道路はあるけれど自動車用の橋が繋がってない、人用のつり橋はある)、一般的にはインドを通って行く所じゃないですか!しかもここ、首都ティンプーから8時間くらいかかる場所じゃないですか!今から荷造りしていくの?冗談でしょ!

わたし、ブータン人じゃないからビザが必要だけれど、急用みたいだからインド・ビザ無しで行ってもいいのかな?政府の仕事だからどうしたらいいのかな?って相談したら、そりゃだめだから橋の向こうから車出してもらってつり橋は自分で渡って車乗り換えて行って、とのこと。

仕事の内容ははっきりしないからこの出張が何日かかるか分からない、それに急すぎてねこちゃん預けられないから、ねこちゃんと一緒に行くけどいいかな?と話したら、好きにしなさいと。

でもボスがうまく回避してくれて、今日はムリだから2日後の日曜日から…と。それだってひどい計画だけど…

その日は昼から今の仕事はぜんぶほったらかして、出張準備。翌土曜日にも午前中は準備して最終確認のためにエライ人に会いに行ったら、なんともっと上からの指示待ちになったので出張延期!!冗談でしょ!!


まぁ延期になったのは嬉しいんですけれど…そうやって振り回されるのが一番疲れるよね。

延期になっただけでキャンセルじゃないのでまた急に言いつけられる可能性があるので、月曜日にインドビザをとることにしました。あんまりムチャ振りしないで欲しいなぁ…


インド大使館の人たちはとっても親切でインドを楽しんできてね☆と言ってくれたけれど、今回は仕事で通り抜けるだけなんだよね…時間があったらいつかインドも旅したいなぁ。

2015年8月29日土曜日

デゴ・オープントーナメント。

ブータンの伝統的なゲームと遊び協会(Bhutan Indigenous Games and Sports Association)の人たちとひとつ仕事をしているのだけれど(その情報はここでも少し書きました。http://daysinbhutan.blogspot.com/2015/07/blog-post_23.html)その人たちが『今度ブータンで初のデゴ・トーナメントをやることにしたから是非見においでよ』と誘ってくれた。

デゴ、英語で書くとDoe-Gor。つまり石投げ。
ブータンの伝統的なゲームは15個くらいあるというけれど、そのうち、子供も女性も僧侶もだれでも楽しめるものの代表がこの石投げらしい。それぞれの競技には参加者が限られるものが多いの。たとえば弓…もともと狩りに使われていた道具だからという理由で女性と僧侶は扱ってはいけないとされているのよ。

そんな石投げ。カーリングみたいに目標に近い石が点をもらえる仕組みなんだけれど、結構詳細なルールがあるんだって。でも説明は難しいからホームページ見てくれって言われた(笑)そんなホームページはこちら。

チームは選手は9人、補欠が2人からなる11人。的と的の距離は13メートルで25点先取。一回2ゲーム行って勝ち負けを決めるって言われたような気がするんだけれど、2ゲームだったら引き分けはどうするんだ??あれ勘違いかな?

枝のきれっぱしのようなものが基準のバー(ツェ)になるらしい。的の呼び名もツェーというんだけれど、わたしには発音が難しすぎて、聞いても違いがわかりにくかった。なんとなく違うのはわかるんだけれど発音できないの(笑)

一日中これをやっていて疲れないのかなぁ…

石は途中で割れちゃったりもするらしく、現地調達していました。さすがブータン。

アーチェリーと違って、投げた後にも他人の石ではじき出される可能性があるからどんなに的に近くても喜びのダンスなどは行わないんだって。淡々と試合はすすんでいきました。だから見てるだけだとちょっとツマンナイ(苦笑)


今回トーナメントを計画した時にこの協会の人たちは宗教庁に僧侶が参加してもいいかどうかの確認もおこなったとのこと。残念ながら女性のチームも僧侶のチームもなかったけれど、次回はもっと早めに告知してもっと盛り上げたいと言っていた。この協会ってたぶん職員が3人しかいないから(しかもそのうちひとりは名誉会長)すごい大変そうだけれど頑張ってもらいたいです。

2015年8月28日金曜日

AFC プレイオフ クオリファイ 2016。

2週間ほど前のことだが、お昼を食べながら同僚のひとりが『今日、サッカーの試合があるけど見に行こうよ。ブータン対モンゴル。チケットは200Nu(約400円)だよ。君は絶対に行くでしょ?』と言ってきた。この頃はちょっと仕事も忙しくて余裕がなかったのでニュースも見ていなかったので、なんでモンゴルの人たちが来て試合をするのかとか一切理由がわからなかったけれど(同僚たちも詳細は知らなかった)まぁ他の予定も行かない理由もないので行くことに。うちのオフィスからはわたしも含めて4人。その頃は19時くらいから雨が降ることが多かったので若干不安も感じつつ、キックオフは18時だったので仕事の後に職場から直接競技場へ。

途中、道路閉鎖などもしていたので、わたしが知らなかっただけでなんだかすごい試合だったの?と話していたのだけれど、特にそうでもなさそうで…当日券を購入して無事会場へ…入るところで驚いた。モンゴルじゃなくてパキスタン戦って書いてあるよ!

そうなんです、この日はブータン対パキスタン。どうしてモンゴルが出てきたのかはまたまた一切わからないままに入場。その時のチケットの破り方が半端なく、ショックを受けた。対戦チーム名とかそういう情報のところ、ごっそりなくなっちゃったじゃん!!せっかく切り取り線があるんだからそこで切ってくれればいいのに…まぁそんなところもブータンっぽいけどね。だって半券をとっておいたりしないだろうから。

ワールドカップの二次予選みたいに力に差がありすぎることも無いようで、ぼろ負けではなく善戦していたので楽しかったです。

ただやっぱり季節柄、途中で雨が降り出し傘を差したけれど濡れちゃって寒くって、それはけっこう大変だったかなぁ。

AFCプレイオフクオリファイというのは、どうやらアジア各国のリーグで昨年優勝したチームが3カ国一組となって総当りで行われる試合らしい。なんで2016なのかは不明。

この週はこのAFCカップというのが3回行われたので、3回とも見に行きました。っていうことをブータンのナショナルチームの日本人監督に話したら、お金出して見にきたの?そんなのサッカー好きなの?って驚かれました。本当はそこまで好きでもないですが他にやることもないので見に行ってます(笑)

2015年8月26日水曜日

Catch me, if you can!



ちょっと前の写真、かわいい☆
ねこちゃんを拾ってきて早半年が経過。ようやくお互いに生活に慣れてきたような気もしているこの頃。ねこを飼うのは初めてだけれど、散歩もしなくていいし、ひとりでお留守番も出来るし犬よりもずっと飼うのが楽なんですね。うちのこ、ちょっとトイレに関しては気難しいんだけれど…

さて、室内飼いのうちのねこちゃん。
狭いわたしのお部屋だけじゃストレス溜まるかなぁ…と思っていた。そして季節は夏。暑いので窓を開けたいとは思うものの網戸をぶち破る勢いで外に出たがるので(実際に2箇所も破った…)いつも窓も閉めっぱなしにしていた。

ただ、ひとよりも外の空気に触れるのが好きなわたしにその状態はまるで拷問。外には気持ちの良い風が吹いているのに窓も開けられないことにストレスを感じて我慢できずに、ねこちゃんにはリードをつけてもらって窓を開けることに。嫌そうだけれど6階から落ちてしまう可能性は捨てきれないし、屋根伝いにお向かいさんのお家に侵入されても困るし…

というわけで、リードの届く1mちょっとの範囲で遊んでいてもらったんだけれど、窓を開けると素早く飛び出す習慣が付いてしまって追いきれないこと数回。わたしもねこちゃんもだんだん慣れてきてしまったのでお向かいさんに許可を得て(だって屋根からねこちゃんが進入できちゃうから)屋根上を徘徊するのを見逃してもらっていた。そんなことをしていたら、ねこちゃんは更に慣れが進んでたまにお向かいさん宅にお邪魔して遊んでもらうようになった。窓から『ねこちゃん』と呼びかけると、お向かいさん宅から『にゃ~』そしてお向かいさんが『うちにいるよ』と返事をくれるまでに。

そんなある朝、いつものように屋根に出掛けてしまったので出勤前に呼び戻すことに。呼んでも返事がない。お向かいさんも『さっきまで居たけれどもう居ないよ』と。散々探したけれどどこにもいない…逃げちゃったのか?
不安を抱えながらも一抹も希望から、なんとかして帰ってくるだろうと窓を開けたまま出勤。同じビルの1階の何でも屋さんのアマ(お母さん)に猫が逃げたっぽいの、探しているのとの報告だけして。

仕事から帰宅してもねこちゃんは帰っていない。そういう日に限って仕事の会食の予定が入っていて、仕方がないから時間まで近所の人に聞き込みをすることに。聞き込みの結果、たぶん7時半くらいにアパートの階段を下りてどこかに行ってしまったようだと判明。近所の子供たちも一緒に周囲を確認してくれたけれど姿は見えず。いちどだけ、にゃ~と聞こえた気もするけれど、その後にねこちゃんの声がしたね!と言って子供たちが一斉ににゃーにゃー鳴きだすという事件が起こり、どこから聞こえてきたかわからなくなるという悲劇?喜劇?が起こり、そこでタイムアップ。

会食から戻った後も、夜中にひとりで近所を徘徊したけれど見付からず声も聞こえず。傷心のまま就寝。

ほとんど眠れず迎えた朝。少し明るくなってきて野良犬が活発になった頃、少し周囲を廻ってみたけれど見付からないまま仕事へ向かい、職場で仕事中に『迷子猫ポスター』を作成、プリントアウト。ブータン人の気を引くためにフェイスブックに迷子猫情報アップ(そこで午前中の仕事が終わった・笑)

同僚たちには猫ってウロウロするものだからそのうち戻ってくるよ…と言われたし、ネットを調べてみると何ヶ月もたってから帰ってくることもあると知ったけれども、やっぱり心配だし寂しい。

定時きっかり(ブータン的定時きっかりとは16時45分には作業を終了していて17時にオフィスを出ていることをさします(笑))に職場を出て、早足で自宅に戻り荷物を置いたらポスターを持って捜索開始。

ビルの駐車場で向かいのビルの女の子たちが『ねこちゃん、今日も見なかったよ。でも一緒に探してあげる』というので、近所を回りまくりポスターを貼らしてもらった。暗くなりかける時間まで一緒に近所を回って家の前に帰ってくると、ひとりの女の子のお母さんが『早く帰ってきなさいって言ったでしょ!』と激怒していた。すみません、連れまわして…

1階の何でも屋さんでアマ(お母さん)に居ないよ~困ったよ~と泣き言を言い、来るお客さんみんなに聞きまくり。仕舞いにはアマが『近所に可愛い白猫が生まれたのを知ってるからもらってきてあげる』と言ってくれたほど。
でもわたしが欲しいのは猫じゃなくて、うちのこなんです…と丁寧にお断り。若干納得してなさそうだったけれど、欲しければいつでも言いなさいと言ってくれた。

そんな時に電話が入り『チャンガンカ(地名)の近くであなたの猫を見たよ。捕まえようとしたら逃げられちゃったけれど、昨日と今日にモチタンとチャンガンカをうろついてるよ』との有力情報。情報はありがたくて、ちょっとほっとしたけれど途中に凶暴そうな野良犬群生地帯があるじゃないか!と別の心配も。

じゃぁもう今日も見付からないし帰るね…とドアをくぐったところで、駐車場から猫の鳴き声が!猫って言うかたぶんうちのこの声だ!!と叫ぶと、お店に居た5人が飛び出してきて車の下を探ってくれて、高校生くらいの子が、ポスターと同じ猫だよ!と発見してくれた。それから5分くらい、6人で追い回したんだけど散々逃げ回られた。驚いて出てこられないのかも…と思って一人で捕まえることに。

それからがまた大変で…泣きそうになりながら近所の塀を乗り越えたり(ねこちゃんはするっと隙間を抜けた)駐車場で這い蹲って声かけたり。暗くなってくるからだんだん見えなくなってくるので、わたしは焦燥感に駆られているのに、ねこちゃんはにゃ~って鳴きながら逃げてチラッとこっちを見る感じ。遊びじゃないんだよ、もういい加減にして!こんなに心配したのに!と半泣きになった30分くらいの後、ようやく捕まえました!

埃っぽいし手触りはごわごわしているしなんか荒れた様子でしたが、怪我もなく一泊二日の逃走劇は終了しました。

ねこちゃんも相当疲れたのかご飯食べてトイレに行ったら即熟睡。わたしもこの二日間でへとへとになったので熟睡。
もう逃げたりしないでね、ねこちゃん!


ブータンでは猫はペットというよりも、家のねずみ退治をしてくれる益獣だからいてもらってる…程度の認識なので、猫がいなくなったからって泣きながら近所を探し回ったり大騒ぎする人はいないので、この件を発端に近所で猫の日本人として更に有名に…

わたしの8月はどこへ…

ちょっと忙しくってブログ書けてないよなぁ…今日こそは!と開いてみてびっくり。もう1ヶ月も経ってるじゃん!!

すみません。
楽しい話題はいっぱいあったのでまた書いていきますね。

っていうか、わたし8月何してたの?っていうくらいに何にも覚えてないままに過ぎ去っているわ…

2015年7月25日土曜日

ブータンのまつたけ。

ブータン情報をぼちぼち見ていると、ブータンの松茸が7月18日より東京で販売されているとのニュース。うむむ…まだティンプーで松茸を見ていないのに東京でブータンの松茸が食べれるっておかしくない?週末は市場に行って探してみないと!と息巻いていた。

ブータン生活の中で、もう一生分は食べ尽くした感のある松茸。でもやっぱり季節になったら食べたくなるよね~

そんな週末に出掛けた市場。

いろいろなものが雑多に売られています


いぇーい!!見付けました!パロ産の松茸だそうです。

 
ざっくり雑に袋詰めにされています。


まだハシリだから高いなぁ…ひとりじゃこんなに食べきれないしどうしようかなぁ…ちょっと泥がつき過ぎじゃない?…そもそも傘開いたりちっちゃかったりイマイチじゃない?…なんて迷ったりもしたけれど、翌日に人の家にお邪魔する予定があったので持っていけばいいなと一袋500グラムを600Nu(約1200円)で購入。

バター炒めにしたのですが、なかなか美味しかったです。今度買ったら松茸ご飯にしようっと☆

2015年7月23日木曜日

たまには仕事の話など。

普段はブータンの伝統建築(石や土や木材)の建物を扱っているのだが、珍しく鉄筋コンクリート造の建物の依頼を受けた。ブータンの伝統的な遊びとスポーツ協会(Bhutan Indigenous Games and Sports Association http://bhutanolympiccommittee.org/federations/bhutan-indigenous-games-and-sports-association/)から。鉄筋コンクリートの設計は一切しないうちの部署(文化局、Department of Culture)。でも今回は伝統スポーツ協会からの依頼だから引き受けることになったらしい。

ブータンに来て7年半、鉄筋コンクリート造の建物など小さなトイレくらいしか設計したことがないので困って放置しかけて、ブータンオリンピック委員会(Bhutan Olympic Committee)の人(日本人とも働いたことがあって、日本人はちゃんと期限を守るし想像以上に仕上げてくれると思ってる)に『日本人なのに…』と愚痴を言われる始末。すみませ…ん…

と、まぁ死にかけたところで本題。

わたしにとってブータンの鉄筋コンクリート造の設計は未知の世界。しかもこれは同僚(部長)のお父さんからの依頼。手は抜けない…でも打ち合わせは同僚を通してなのでなんだかちょっと話にギャップがあるなぁと感じつつも仕事をすすめていた。
うんうん唸りながら何度か伝統スポーツ協会の人たちやオリンピック委員会の人と相談を重ねていた、そんなある日。同僚もオリンピック委員会のひとも海外研修中、同僚のお父さんから電話の着信が。『いかすみ?なんか情報の行き違いがあるみたいだから一度会えるかな?』

もちろんです!とお返事してお会いして話をすると…
現場でこのサイズの建物が良いなと言うからその通りに設計したのだけれど『ラフに計算してみたところ予算を完全にオーバーしちゃった、えへ』ということらしい。予算かぁ…そういえばオリンピック委員会があまり予算がないから設計を外注に出さないでうち(文化局)にお願いしたっていったなぁ…建物に掛けられる予算は一切確認しなかったもんなぁ、すみません。

『あと、よく考えたら文化局が設計するんだし、伝統スポーツ協会に関係する建物なんだから伝統工法で建てようかと思うんだけど、どう思う?』との提案。 
今更ですか!(泣)と思わなくはなかったけれど、伝統工法がわたしの専門。一から設計しなおしだけれどそっちの方がある意味簡単(積算とかもやらないといけないので)。なるべく早く新しいプランを作成することに同意して、お茶飲ませてもらってモモ(チベット餃子)食べさせてもらって帰宅。

まぁこういう変更ってよくあることなんだけれど、けっこう衝撃よね。


個人的に衝撃的な出来事は、わたしが一切予算のことを考えずに設計してたこと。日本だったらそんなことあり得ないもの!
ブータンの寺院の仕事では予算は無限とはいかないまでも、計画段階で言われたように相談したように設計すれば予算内に収まっていたので、予算について頭を悩ませる必要が一切なかったの。

や・ば・い。
わたし、いつか日本に帰るのに~!

2015年7月20日月曜日

First Sermon of Load Buddha(仏陀がはじめて説法した日)

7月20日は仏教関係の祭日でした。ブータンで仏教関係の祭日といえば、どこかの寺院やゾンなどでなにか特別な法要が行われていたり、普段公開されていない特別な聖遺物などが展示されることが多いのです。

首都ティンプーの行政の中心、タシチョ・ゾンではトンドル(大きな仏画)が展示されるという話があったのだけれど、前日になって『仏陀の歯』を公開するからトンドルは出さないと教えてもらいました。

仏陀の歯とはこれいかに…
うさんくささ極まりないけれど、まぁ日本では見られないよね!と開き直って見に行くことに。


うぅむ…よくわかんないけどご利益があるといいな!あはは。
普段は(外国人が)入ることが出来ないお堂にも入ることが出来たしいい日でした。

夜のBBS(ブータン国営放送)では、この日が祭日にふさわしいかの討論をしていました。ブータンらしいなぁ。

2015年7月18日土曜日

Panjabi Food Festival at Taj Tashi

ようやく日記が現実に近づいてきた…もう諦めかけてたので助かる…


さて、14日(火)同僚のひとりがわたしの部屋に来て『J(日本人の同僚)、いかすみ。君たちにお客さんだ』と言って紹介してくれたのがティンプーの高級ホテルタージ・タシのセールス・マネージャー。週末に開催される『パンジャビ・フード・フェスティバル』のチケットを販売に来たらしい。おひとり様1000Nu(税別で約2000円、税金を含むと1200Nu(2400円))のインドから楽団を呼んでのダンスショウと各種料理、ドリンク一杯がついたディナーチケット、とっても高価である。開催を週末に控えて空席多数で地味にどぶ板営業を始めたとのこと。うちのオフィスでは何度かタージタシでカンファレンスを開いたのでその関係で同僚のもとに尋ねてきたが、同僚はチケットがあまりに高価なので日本人の同僚であるJさんとわたししか購入の可能性がないと、こちらの部屋に来たのだ。

パンジャビとはインドの一地方のことで、ざっくりしたわたしのイメージとしては映画『踊るマハラジャ』な世界。

そういえば、先週このイベントのことを知りいつも遊んでくれるYさんと面白そうだから行きたいね~と話していたのを思い出した。すっかり頭から抜け落ちてたけど。
『あぁパンジャビ・ナイトでしょ~行きたいって思ってたんだ~』というと、にこやかに『パンジャビ・フード・フェスティバルです』と言い直された。直前なので税金はサービスしてくれるらしい。
というわけで、他の人も誘って4人で一緒に参加することになった。

 
素敵なチケットもゲット。楽しみ~!




会場はいつもと違ってインド風アレンジ。かわいい~を連発し、写真を取りまくる日本人女性4人組。『席に案内するね』といったセールス・マネージャーはいつまでたっても会場に辿り着けない我々に『テーブル番号7番だからね』と言って去っていった。すみません(笑)


ショウはとってもにぎやかで楽しくって目を惹かれました。あまりこういうのを見るチャンスがないので本当に楽しかった~

うっかりご飯の写真はとり忘れちゃったんだけれど、ご飯もパンジャビ地方のインド料理でとっても美味しかったです。

いやぁまたこういうチャンスがあるといいな☆

2015年7月12日日曜日

Fund Raising Party at Club ACE :)

実家の改修工事が終了し竣工式のために田舎に帰っていた同僚が、職場に復帰するなりいきなり『うちの田舎のお寺のファンドレイジングパーティをエースでやるから来てね。チケットは250Nu(約500円)はい、これいかすみの分!うちのオフィスの人にはみんなに買ってもらうから。代金はいつでもいいからね!』
有無も言わさず押し付けられたチケット。次の標的に向かっている同僚はすでにわたしに背を向けている状況。なんなんだ、この嵐のような展開は…

なぜ田舎の寺院の資金集めを首都のディスコでするの?そもそもそこのお寺、もうすぐ建て終わるって言ってなかった?君ってこれの主催なの?って、ディスコで資金集めってどうやるの?

疑問は尽きないけれどとりあえずわかったことは、週末にディスコで寺院の資金集めパーティが行われてそこに行くことになったってことだけ。まぁこんなことは多くはないし、ブータンでの夜遊びは久々だから友人でも誘ってみようかなと。

わたしも詳細がさっぱりわからないので雑な感じに呼びかけたところ、ふたりの日本人の友人がご一緒してくれることになりました。ありがと~!あとしつこく誘ったからか、他の食事会の後に来てくれたふたりの隊員さん(青年海外協力隊)にもほんと感謝してる。


ブータンのナイトライフは驚くほどに遅くからスタートするの。ディスコやクラブやライブハウスのようなところなどに人が集まるのは大抵22時過ぎ。ブータンでは夜遊び禁止条例みたいなのがあるので、水・金・土は深夜2時まで営業が出来るけれど、それ以外の日は23時まで。短時間でぎゅ~っと遊んでいる(?はっちゃけている?)イメージ。
ちなみに普通のレストランやカフェなどは21時には営業が終了するところが多いのです。

それなので待ち合わせも21時ごろ。本当は友人達とご飯を食べてから遊びに行きたかったのだけれど、その日は土曜日なのに仕事と会議と会食が入ったので残念ながら断念。
と、思ったら会食も長引いて待ち合わせに間に合わないし散々待たせる羽目に!すみません。


さて、会場になっていたクラブ・エースは…わたしがブータンに来た2008年1月当時、出来たてて相当おしゃれなナイト・クラブをいうことで一世を風靡していた。わたしがブータンではじめて先輩に連れて行ってもらったクラブももちろんここ、クラブ・エース。わたしがブータンではじめて、キャミソールとミニスカート、ふとももも胸元も露な妙齢のブータン女性を見たのもここ、クラブ・エース(笑)ただ若い同僚たちによると、流行り廃りの激しいティンプーではもうイケてない方のクラブとの認識もあるらしい。個人的な感想をいうと2008年より綺麗でおしゃれになってたと思うけれどね。

仕事・会議・会食・送別飲み会のあと、そのまま会場に向かったのでキラ(女性の民族衣装)のまま出掛けた。同僚たちには本当にその格好で行くのかと散々問いかけられた。ブータンの若者の価値観でいえばキラでクラブに出掛けるなんてお洒落じゃないらしい。わたしの普段着であるジーンズにTシャツよりはずっとお洒落だと思うのだけれどなぁ…ひとりの同僚とわたしを除いた同僚たちは、仕事・休憩・送別飲み会だったのでキラやゴ(男性の民族衣装)ではなかったの。
深夜になってふたりほどキラの方を見たけれど、それだけ。まぁ踊るには不向きだったし暑かったけどね。

暗いし踊ってるし多少キラが乱れてもいいや、なんて思っていたら、トイレでボディコン(死語)のお姉さんにキラを見栄えよく直してもらうというハプニング(笑)たぶんあの人、わたしが観光客だと思ったに違いない…



今回のおさらい…
タシガン県ビドゥン村の村のみんなで共有する寺院の壁画や仏像のためのファンドレイジングパーティでした。

2015年7月11日土曜日

さかのぼり日記(6月1~7日)

ねこちゃんの去勢(3月末)をしてから、若干でぶった気がするのでダイエットを仕掛けた。ご飯の量はちゃんと計量してから与える、お皿の前でにゃ~と鳴いていたりもの言いたげな視線を投げかけられてもムシ、朝にぺこりんだよ~起きてよ~って布団の中に進入して爪でかりかりしてきても、抗議のためにお布団でち~しようとも…そりゃぁ頑張ったんですよ、わたしなりに。
でも抗議の声は大きくなる一方だし、物理的な被害(睡眠不足、お布団への被害、引っかき傷多発)による心身的な疲労により、ねこちゃんのダイエットは一時休戦です。
うちのこ、野良歴が数ヶ月あるからか食にたいして貪欲なような気がします。いや、飼い主に似てるのか?



6月2日(火)仏陀のパリニルバーナという祭日でした。
仏陀が悟りを開いた日…だったと思う。例によって例の如く、タシチョ・ゾンにてトンドルのご開帳があるというので朝から出掛けることに。いつもこういうことに飽きずにご一緒してくれるYさんに感謝です。

さて、何度も書いているので説明は不要かもしれませんが…トンドルとは大きな刺繍とアップリケで作られた仏画です。シルクで仕立てられているものも多く日にあたると退色して傷んでしまうことから、まだ日が差さない暗い時間に掲げて日が差す前に仕舞うのが一般的ですが、僧侶たちが多くの人に見てもらいたいと思っていたり、拝観しにきた人が途切れない場合などはその限りでなく、昼頃まで掲げられていることも多いです。そんなトンドル、タシチョ・ゾンには複数存在します。デザインが異なる(描かれている仏が異なる)ので、その祭日の意味によって掲げられるものが決められているようです。

今回は仏陀関連なので仏陀のトンドルが掛けられていました。このトンドルは西側の壁に掛けるので日が差してから写真を取るとまるで後光が差しているようにみえるのです。なんともありがたい気分に。

ちなみにトンドルを複数所有しているゾンは、首都ティンプーのタシチョ・ゾンとわたしの大好きルンツェ・ゾン。ルンツェ・ゾンにはブータンで唯一の観音菩薩のトンドルがあるんです。日本の方が見れるチャンスはほぼないと思うのですが、本当に素敵なトンドルなのです。チャンスがあれば是非。

この日はちょうどタシチョ・ゾンのちょっと上の方にあるジルカ尼僧院にもトンドルが出ているのが見えたので行ってみました。ジルカ尼僧院ではこの寺院の創始者であるドゥプトップ・タントン・ギャルポというチベットの高僧のもの。


大きなものではありませんが(もちろんサイズとしては小さくもないけどトンドルとしては小さい)とても凝ったつくりで女神(?)の首飾りが実際のパールのようなものを縫い付けたりしてあるんです。とってもかわいいの。

多くの人が集まりお祈りを捧げていました。


6月5日(金)新しい事務次官のありがた~いお話がありました。
わたしの所属している内務文化省(Ministry of Home and Cultural Affairs)では5月末に事務次官(Secretary)が異動になりました。

今までお世話になっていたツェリン・ドルジ(Tshering Dorji)事務次官は、内務文化省から外務省の事務次官へ。お祝いのスカーフを渡しに行ったとき奥様が『これでうちの旦那が激務から解放されるわ~』と晴れやかにコメントしたのが印象的でした(笑)ほんっと、お世話になりました。次官の激務の原因のひとつがわたしたちの文化局文化財保護部(Division for Conservation of Heritage Sites, Department of Culture)の仕事でしたもんね。
奥様はとってもさばさばした気持ちの良い女性で、以前出張に同行された時『日本食の作り方ならいたいから今度うちに来なさいよ。そうね肉料理がいいわ、美味しい肉料理なにか教えて』と言われ『肉料理は出来ないけど、野菜とかお菓子なら』と答えたわたしに『野菜とお菓子は興味がないわ』と一刀両断した方です(笑)まぁブータンで出汁とかが手に入らないから、お料理教室が開かれなかったのは良かったんだと思う…

新しい事務次官はもと公共事業省の事務次官(その前は労働人材省の事務次官だった)。定年まで1年くらいらしい。会うたびに『君にいい人を紹介するよ、ブータン人と結婚したまえ』って言われ続けてはや7年。いちどもいい人を紹介してもらったためしはありません(苦笑)いや、紹介されても困るんだけど…

2015年7月5日日曜日

テンデー もしくは テンデル。

7月2日(木)に仕事でタンゴ僧院という、首都ティンプーから北に1時間弱車を走らせて1時間程度山を登るところにある寺院に行ってました。まぁここは近いしよく行く現場のひとつでもあります。ただこのプロジェクト、外部から横槍が入りまくりでなかなかうまくいかないプロジェクトでもあるんです。だからけっこう気を使っているの。ここはブータン唯一の仏教大学でもあるので多くの学僧さんが学んでいます。またこの寺院の周りには多くの瞑想場があり、多くの僧侶が3年間など長期に渡る瞑想を行っています。


今回、新入社員の建築士(先月から)とインターンのエンジニア(こちらも先月から)を連れて行くことに。彼らはタンゴ僧院に行くのが初めてだといってすっかりハイキング気分でるんるん。そうして到着した寺院では、たまたま5日間のお祈りの初日だということで、いつもはやらない盛大な祈りを捧げていたし、いつも見ることのない宝物も見せてもらうことが出来た。同僚たちは大喜びで仕事を済ませた。仕事も順調に終わったし、わたし自身もこの寺院について知らなかったことをいっぱい知ることが出来たし、良いことって続くんだなぁ~みんなが幸せならいいなぁ~なんて思っていた。


そんな週末、4日(土)の18時過ぎにボスから電話。校長先生(僧侶)が今お祈りをやっているから、明日ぜひ来てくださいとプロジェクトチームの人宛に電話が来たから、時間があれば行ってごらん、わたしは行けないけれど、と。一昨日見たお祈りと一緒だよなぁ、一応もう祈ったよなぁ…この時間から明日の予定か…とは思いつつ日本人の友人に声をかけると一緒に行ってくれるというので出かけることに。

いつもは登山時に綺麗な花を見かけても、ちょっと神秘的な雰囲気を感じるひかりの参道を通ろうとも、仕事に向かうことが重要だから急いで登っているので写真をとる余裕もなかったの。もちろん帰りも時間に追われていることが多いので余裕はゼロ。でも今日はプライベート。写真もとりまくって楽しみました。

そんな今回、日本人の友人が私服だったこともあってか、あっちは行っちゃダメこっちもだめと言われ続け、お祈りしているよりもお茶飲んでご飯頂いている時間のほうが長かったというタンゴ訪問。それはそれでなかなか楽しかったです。


帰り際にスンキ(お祈り紐)とレンザル(丸薬)を頂きました、ありがとうございます。ねこちゃんに首輪代わりにしているスンキが薄汚れてきたのでこれに変えようと思います。

ちなみに今回のお祈りの名前は『テンデー』(もしくは『テンデル』)意味はKarmic Confluence
だそうです。なんとなくわかるようなわからないような…

2015年7月4日土曜日

さかのぼり日記(6月8~14日)

6月11日(木)FIFAワールドカップアジア二次予選第一戦、アウェーの香港戦がありました。同じグループの中では一番ランキングが近いので善戦して欲しいな…と思いつつも、ブータン人同僚たちの自信満々っぷりにもしかしたら勝っちゃったりするの?きゃ~☆なんてミーハーになりつつ、自宅でテレビ観戦。ブータンのテレビ局でライブ放送をしていたんです。ブータンでもこういうことが出来るようになったんだなぁ…

さて、その試合ですが…皆さんご存知の通りぼろ負け。後半のテレビのブータン人の解説者?サッカー関係者?のコメントはお葬式状態。ブータンチームは学生など兼業の人が多くてプロじゃないから…ブータンはスポーツよりもインフラなどにお金をかけるほうが重要だからスポーツはまだなんだ… うん、知ってるからそんなに悲しむことはないんじゃないかなぁ。ぼろ負けのなかでも最後まで頑張っている選手たちの頑張りを見て、子供たちががむしゃらに頑張ることの大切さとか学べば良いと思うんだ。

ブータンの人たちのこころの中には信仰が大きな位置を占めていて、その信仰では中道をいくこと(良くも悪くもない状態)が大切にされているので、頑張ることって人生において重要じゃないんだ。むしろ頑張るってことはその反動があるからあまり好ましくないと思っている節がある。それはそれでいいと思うけどやっぱり頑張ることも大切だと感じているんだ。だからこれからブータンはそういうところで良いバランスを見つけていければいいなぁと。


6月14日(日)は友人の子供の1歳の誕生日会にでかけました。


親戚や家族が多く集まって本当に楽しいパーティーでした。そこで出会った友人の異母妹(20代前半)は最近亡くなってしまった親族の残された子(1歳児)を養子にしたそう。結婚できなかったらどうしようと言っていたけれど、そんな心根の良い子が良縁に恵まれないわけないじゃない。絶対に素敵なパートナーが見つかるって!っと伝えておきました。

ブータンでは結婚とか離婚とか養子とか…ちょっと複雑でちょっと簡単だなぁと思った日曜日。

2015年6月27日土曜日

さかのぼり日記(6月15~21日)

さかのぼり日記、ふたたび。

6月16日(火)はFIFAワールドカップアジア二次予選第二戦、ブータンvs中国。ホームの試合で、首都ティンプーにあるチャンリミタン競技場で行われました。
5日前に行われた香港戦(アウェー)のぼろ負けの経験からか、ブータン人の同僚たちの予想も暗澹たるものだけれどやっぱり盛り上がっていました。

前回の一次予選では、ブータン初の快挙(長いこと予選にすら出場していなかった)ということで無料で観戦が出来たのだけれど、今回はチケット制で席は4種類。ひとつは観客席対面のパビリオンのVIP席(値段は高価だとしか聞いていないけど、普通には販売しなかったらしい)、次は観客席中央上部VIP席(値段不明、王族の方々などがいらしたので招待席だと思われる)、観客席中央(500Nu、約1000円)、観客席その他自由席(300Nu、約600円)。

チケットは事前に3ヵ所で販売されていて、わたしが行ったお店ではたまたま観客席中央が売り切れていたので観客席その他を買うことに。後で聞いたら、その時点ではまた他の店舗で中央席が残っていたらしくちょっと残念にも思ったけれど、まぁ次回は中央の席がとれたらいいなと。

自由席のチケット
当日は朝からみんなで相談『何時に行く?』『誰が誰と行くの』『チケットは?』『応援ジャージは?』挙句には『友人(または親戚)がチケットを探しているから売ってくれない?倍で買うよ』などなど。職場内でも転売が行われ数人はテレビ観戦することに!一緒に行こうと行っていた同僚たちが軒並み転売屋に変身してしまったので、日本人の友人に連絡をして一緒に行くことに。
わたし?もちろん、午後の仕事は半ドンで応援ジャージを着て行ってきましたよ~

入場を待つ人々。空模様は少し怪しい。
 
キックオフぎりぎりに到着したのだけれど外にはまだまだ長い列が続いていました。ブータンは雨季が始まっているのでお天気が不安だったけれど、試合中はなんとかもちました。終わったとたんにざぁざぁ降りの雨になったのだけれど。

中国サポーターの皆さん。
 
中国サポーターの上の席が空いていたのでそこに座りました。遅れていったから選択肢はなかったんだけれどなかなかいい席だったよ。

 
試合前、盛り上がってきている頃。中国選手の体格はよくて(たぶん世界的に見たらそうでないんだろうけれど)ブータン人の選手が中高校生に見えるほど。やっぱり食べ物が違うんだろうなぁ。

 
昨日作っていた(BBSニュースで言ってた・笑)ブータンサポーター渾身作の国旗ボードもけっこう上手に出来ていたと思う。最後は捨てられていたけれど…
 
結局試合はよく言ってぼろ負けだったけれど、前半の守りとか本当に頑張ってたような気がする。サッカー初心者だから正しいかどうかはわからないけれど。
 

中国のサポーターの方々。赤い集団が街を占拠していて怖かった…なんていう人もいたけれどマナーはとっても良かったよ。ブータンぼろ負けの後半なんて…そりゃもちろん中国の応援もしてたけれど…ブータンの人々と一緒にブータンの応援もしてくれていてなんだかいい感じでした。試合が終わった後の彼らの席、ごみのひとつも落ちてなかったしね。他の席は…まぁすごい状態だよね、ブータンの日常だけど。

彼らのジャージを見てわかったんだ、彼らもチャイナ・ドラゴンなのね。香港もドラゴン、ブータンもドラゴン。このグループには5チーム中3チームがドラゴンなんだなぁ。実力にはかなりの差があると思うけれど。


後日、ブータンのナショナルチームの監督をしている日本の方と話をする機会がありました。試合前の体を休める貴重な時間にお寺にお参りに行きたいとか言うんだ、すぐ近くだっていうけどよく話を聞いたら片道1時間もかかるっていうんだ、勝ちたくないのか?っていうか体を休める時間を何時間無駄にする気なんだ、ありえん!というような趣旨のことを仰っていた。失礼だとは思いつつも思わず笑ってしまった。ブータン人にとっては体を休めるよりも重要なんだよね、たぶん。だけど監督からしたらふざけんなって思っただろうなぁって。わたしもブータンに来た当初は理解できないことがいっぱいあったもんなぁ。もちろん、今でも不思議なことはいっぱいあるけどね!

実は試合の翌日、同僚たちと話していた時にブータン人ゴールキーパーがセーブする度に観戦しているみんなで観客席からデチェンプ・ラカン(ティンプーの守り神のいる寺院)のある北の方角に感謝の祈りを捧げてた、って聞いていたんだ。別にティンプーの守り神がブータンゴールを守ってくれるわけじゃないと思うけれどそう信じる文化がまだあるんだよなぁ。

花柄、ちくちく。

4月からはじめた習い事。はじめてすぐに一ヶ月もお休みを頂くという不届き者でしたが、休暇から戻ってきてからちゃんと通っています。

下書きは布に直でボールペン書きなのです

下書き自体が左右対称でない為に『あれ?』とかいろいろ突っ込みたいところがあるのですが、だんだんと『そうか、こうすべきだったのか』とか発見があって面白く続けています。先生がたや生徒さんに聞いてもいまいちはっきりしないんだよね、わたしの質問の仕方が悪いんだと思うけど。

そんなある日、他のクラスの先生がふらっと見に来てひとこと『針の運び方が違うよ。そうじゃない、こうするんだ』

えっ!そうなの?ようやく針運びに慣れてきたと思ったのに!確かに先生の言うとおりにやった方が綺麗に刺せました…ちょっと戸惑いもあるけど。


そんな教室も7月中は夏休みです。先生から『教えていない一部のステッチを除いたほとんどを仕上げてくるように』と宿題を渡たされ、それに対応する糸も頂いたので頑張りたいと意気込みも新たにやってみるとこれが案外難しい。ブータンでは市販の糸の太さにもばらつきがあるので、デザインによって太さを変えて糸を自分で縒るのです。『うぅん、これならこのくらいかな?』と想像して縒って、なんとなく良いような気がして外側の糸に被さるように針を進めてゆくと…これがまたしっくりこない。内側の新しい糸だけ解こうとしても、外側のものが引っかかってしまってぼろぼろに。仕方ないので外側の終わったはずの糸も解いて最初から…

いや~ん!これ、一ヶ月で終わるのかなぁ…不安になってきたわ。