2016年5月31日火曜日

日本からのお土産。

現在、上野の森美術館というところで『ブータン展』が開催されているのをご存知だろうか。わたしの所属する内務文化省文化局は国立博物館や織物博物館を抱える部署なので、これに関わっている友人達が多い。

先日、このオープニングセレモニーが行なわれ、先代国王の王妃のひとり『アジ・ツェリン・ヤンドン』が招かれ、また天皇陛下と皇后様、皇太子様に謁見されニュースになったのでその様子をテレビなどで見た人も多いんじゃないかと思う。

アジ・ツェリン・ヤンドンは文化関係を担当しているので、たまにお会いする機会があるの。とても快活で人のよい方なのよ。オープニングの挨拶で幾つかの日本語の単語があったのですが、きちんと日本語で発音したいと言ってきた真面目な方でもあります。

そんなブータン展のオープニングに参加したボスからお土産を頂いた。素敵なデザインのチケットホルダー『あなたには最近、タクツァンの仕事してのでタクツァンのデザインにしたわ』と言って。

ひろげたところ
 

内側にもかわいいデザインが

実際にはありえないブーツの色合いだけど(身分で色の組み合わせが決まるから)、とってもかわいい

ネットで展覧会グッズを見て、かわいいなと思っていたので実際に手に出来て嬉しいわ。

ブータンってお土産に適したものが少ないからこういうのがあったら嬉しいと思う反面、いかにもな工業製品がブータン土産になってしまうのは、職人が手作りする様々な工芸品がいまだ残されているブータンでちょっと淋しいから、やっぱりお土産が選びにくい今のままのブータンで良いのかもしれないと思ってみたり…


2016年5月27日金曜日

センスの問題。

自由とほんのちょっとの迷いがあると、個性が出てしまうよね。センスの問題とも言うけど。



駐車場が全部あいていて好きなところに停めていいという状態でちょっと迷った結果です…


あと、このブログも文字がちっちゃいなぁとは思っていていろいろ試したんだけれど、結局文字が小さいままで見難いままですみません。センスは母の腹の中においてきたんだと思ってる…


2016年5月23日月曜日

涅槃会(Loar Buddha's Parinirvana)

5月21日は涅槃会(釈迦の入滅した日)という祭日でした。
 
友人とバラが見頃なタシチョ・ゾンへ。
 
曲がっているのはわたしのセンスがないからかな…

 見事なトンドルがかけられていました。

 
あまり早くない時間に行ったので長蛇の列、というのは大げさでも少し並んでトンドルのブレッシングを受け取りました。他には写真は撮れませんでしたが、シャブドゥンが自ら作り上げたミラレパの仏像やタシゴマンと呼ばれる移動式の仏壇なども展示されていました。
 
タシゴマンは、ブータン独自のもので、他のチベット仏教の国では見られないものだそうです。ブータンに現存するものは20基ほどしかなく、ほとんどのものはマニブと呼ばれる担ぐ人(歌うようにマントラを唱えながら開くそうです)が亡くなったときに、家族や縁者が寺院やゾンに奉納されたようです。
 
 
この写真は、2008年に撮ったもの。このおじいちゃんがマニブ、前に飾られているのが移動式仏壇であるタシゴマン。このおじいちゃん、よく週末の野菜市場に居たんだけれど最近見ないな…元気にしているといいなぁ。
 
運良く各所でいくつものタシゴマンをみるチャンスがあったけれど、すべて形状が異なり何度見ても面白いなぁと何時間見ていても飽きません(何時間も見るチャンスはもらえないけど・笑)



おまけ。

タシチョゾンの入り口の国旗の土台(金色の部分)わたしが以前デザインしました


 

2016年5月20日金曜日

働き者なのは?

先週のことになるのだけれど、久々に出張に行ってきた。片道が車で首都から3時間くらい。ドライバーさんとふたりだから申し訳ないなと思いつつも、度々熟睡しつつも目的地へ。
 

そうそうこれだよね、ブータンの出張は。牛だらけ。

 
 
そんな中、ちょっとした違和感を発見。
 
 

 
 
あれ?牛が荷物を背負ってる!
あっ、こっちにも…
 
 
普通は荷馬だよねぇ…そうそう、こういうやつ。


 
 この地域では馬も牛も荷物を運ぶんだなぁと感心しました。




さて。
現場の様子は順調そうに見えるけど、やっぱり図面や指示通りにやってないんだよなぁ…図面と打ち合わせと全然違うことを見せて説明して、なんでこうなったのか理由を話してもらったけれど…もうため息しか出ないわ。

けど、ため息だけでは先に進まないので、穏やかにでもがっちり問題点を指摘して今後起こりうる脅威をやや誇張気味にお伝えして、今後相談無しに変更したらぶっとばすっていうのをあま~くクコーティングして念押ししておきました。
わたしのデザインは完璧じゃないだろうから変更については別に構わないと思っているの。でも勝手に変更する前にひとこと相談してくれたらもうちょっと全体的にまとまるようにあっちこっちアドバイスが出来ると思うんだよね。気になるところだけ勝手に変更しちゃうから、どんどんまとまりのないバランスの悪い建物になっちゃう…


ブータンで仕事をしていていらっとすることのひとつは、図面通りにやらないのに、各種申請に必要だからって図面をかいてくれって依頼してきてがんがんにプレッシャーかけてくることなんだね。君らみたいにコピペして見た目だけ良さそうな図面と違って、こちとら将来問題が起こらないようにいろいろ考えて寸法決めたりしているから時間かかるんだよね!説明通り、図面通りにやってくれないから、危険予測して回避したはずの問題が近い将来に起こりうるけどね!!もう~!

でもいいの、将来問題が起きたら『ほら!指摘してた問題が起きたでしょ?わたしの言ったとおりでしょ?』って伝えて、相手にちゃんと確認してもらうことができれば、今後は指示に従ってくれるようになるから…その為には避けて通ることの出来ない道のりなのです…もう8年も続けてるけどね!

2016年5月18日水曜日

初物!

朝、出勤したら同僚が初物の果物を持ってきてくれました。何だと思う?
 

 
正解は『ライチ』でした~!甘くてすっぱくて美味しかったです。
 
ブータンに来て初めて生のライチを見たんだけれどこんな風に収穫できるんだね~。自分で購入するとすぐにカビが生えてだめにしちゃったりするので、あまり買うことがなかったんだけれど弾に食べると美味しいなぁ。


2016年5月15日日曜日

サガダワとばちばちラケット。

気がついたらまた2週間もブログをあけてしまった…3日坊主じゃなくてもうちょっと定期的に更新したいんだけれどなぁ…うんまぁ、やりたいなって希望ってことで出来たら頑張るわ。
 
 
さて、わたしの住む首都ティンプーもだいぶ暖かくなってきて、ハエにイラつくシーズンになってきました。仕事中に周囲をぶんぶん、お茶カップの周りにぶんぶん、パソコン周辺をぶんぶん。いらいらしてタオルを振り回して「ハエが~あぁ~」とか言って、ブータン人の同僚達からかわいそうな人を見るような目で見られることにも慣れてきました。
 
そう、どう見られるかなんてどうだって良いのだけれど、ハエが周囲をぶんぶん飛び回ることにはどうしても慣れないんです。
 
わたしの住む首都ティンプーの標高は2300~2400mくらい。高地なので他の標高が低い町よりは確かにハエも少ないの。しかもやっぱり首都だから牛とかの動物も少ないしね。それでもやっぱり日本と比べたらうんざりするほどのハエが飛んでいる(ような)気がするの。
 
イライラした気分を引きずったまま帰宅したわたしの目に飛び込んできたのは、先日帰国した友人のくれた『バチバチラケット』 じつはこれ充電式で、ハエや蚊を電気ショックで退治します。友人宅やレストランなどで見たり試したりしたことがあったけれど、退治した後の虫を片付けるほうがいやだなと思って買う気もなかったのだけれど、せっかく頂いたし使えばいいじゃん!うちにはねこちゃんが居るから絶対に使わないし…と翌日オフィスに持ってゆくことに。

 


オフィスで充電をしていたら、にこにこわらわらと寄ってくる同僚達『なにこれ?』との質問に『電気ショックでハエを撃退するラケット』と答えるとさっと青ざめる同僚達『だめだよ、今日から サガダワなのに…聖なる月が明日から始まるんだよ、そんな時に殺生するなんて』

ブータンでは特定の2ヶ月がとても神聖な月だからと肉なし月といって、全土でお肉の販売を行わなかったり(肉屋さんは営業してはいけない)冷凍食品も肉製品は販売禁止になるんです。それがサガダワと呼ばれる月なの。

ベジタリアンでもないくせにきれいごとばかり言いやがって…と若干もやもやを感じつつも、いつもの反応なのであっさり流すことに『大丈夫、これ電気ショックで麻痺させて落ちたハエを窓から逃がすだけだから』

『えっ?殺さないなら別に電気ショックなくてもいいんじゃないの?ラケットで叩けばいいじゃん?』そんな意見を真剣そうに話し合っていたけれど、ラケットで叩いて気絶させるのと電気ショックで麻痺させるのにどんな違いがあるのかわたしにはわからなかったわ。
まぁなにしろ、同僚達に『今月はサガダワだから電気ショックは良くない』と切々と語られてしまったので、ラケットはぶんぶん振り回して憂さ晴らしをするだけのものになっています。あんまり意味がないわ、あはは。