2015年11月29日日曜日

風邪をひきました、けっこうひどく。

お家に居るのに遊んでくれないんだ…ってふてくされているところ。
11月上旬のことなのだけれど、週のはじめにひどく口唇ヘルペスが出たので疲れているんだなぁ…気をつけなきゃ…なんて思っていたら、週末にはしっかり風邪をひいてがらがら声になってしまった。微熱もあったけれど、ちょっとなんやかんやとこなさなきゃいけないことがあったのでそのままにしてしまったら、翌週はなんと本格的にやばい感じに。それでも出張やら会議やらどうしても外せない数日を経て、本格的に寝込んでしまった。翌週、頑張って出勤したけれどやっぱり後半にダウン。

3週間ぐだぐだでようやく良くなってきました(でもまだ治ってない)。

ねこちゃんは遊んでもらえなくてふてくされちゃったけど、わたしだって遊んであげたかったよ!!というわけで、撫でくりまわして猫じゃらしで遊んで駆けずり回っていたら、今度は構いすぎてベッドの下から出てこない事態が発生しちゃってます(苦笑)

2015年11月22日日曜日

聖水にまつわるあれこれ。

ブータンではいろいろなところで聖水を見ることが出来ると思う。道路脇に湧き出ているもの、寺院の近くにあるもの、果てはちゃんと名前もあって効用もあるもの。由来があったりなかったり、まぁそれは様々なタイプが。

なんとなくいいなっと思っちゃうのが、トンサ県にある東西横断道に湧き出ているツェリンマ・ドゥプチュと言われるもの。ツェリンマは神様の名前、ドゥプチュは聖水、との意味を持つこの聖水は、飲めば歌声が女神のごとく美しくなるんだそうだ。まぁ効果の程は…ご自分で体験していただきたい(笑)


実は数年前から困っちゃったなと思っている聖水もある。仕事を担当してる1689年に建てられたと言われるタンゴ僧院の聖水だ。山を背にして建てられたこの寺院、山水が建物の裏から流れ出てきて、建物の下を伝って谷側に面した中庭に湧き出ている。つまり常に建物の下部を流れているということになり、建物の基礎を少しづつ揺るがしている(と思われる)。
タンゴ僧院について僧侶たちが出版したミニ本。なかなか面白い

聖水。かなり干上がっている

あまり状況としては良くないだろうと思うのだけれど、聖水だからまいっか…とブータンだからと達観してお気楽に構えていたのだが、このプロジェクトに関してはいろいろと問題がおきてきた。

まず(勝手に観光でやってきた)西洋人の壁画修復士たちが壁画が貴重だから保存するとか言い出した。改修当初の計画では一般的にブータンではあまり壁画は重要視してないから解体する予定だったのだ。確かにあそこの壁画は天下一品に美しい(そして古い)しかし、壁に塗られた泥のモルタルの上に直接描かれているので壁面を補修しなければいけない場合、保存がとても難しい(ブータンでの現状は破壊されるのを見守るのみ)。

その人達の声があまりにもデカイのと王族にチクったことから事はおおごとに。王族だって政府の上の方の人たちだってみんなこの事(壁を壊すから壁画もぶっ壊れる)を知っていたのに、今更ながらに『世界の宝(らしい)からちょっと再検討すること』なんて言い出した。挙句の果てに、西洋人壁画修復士たちは2年以上も工事を止め、3人の建物の構造の専門家を呼び、その度にレポートが彼らの満足の行く結果じゃないからとまた新しい専門家を呼ぶと言い出した。…正直いい加減にして欲しい…

まぁそれはイライラしちゃうんだけれどどうしょうもないし、時間があるってことはある意味でわたしはわたしの仕事を多方面からみるチャンスかもしれないと思い、いろいろチャレンジしてみた。

そのひとつが『まず聖水止めちゃおう』ってこと。
やっぱり建物には悪影響だと思うわけです、いつも下部に流水があるってことは。

現場監督と相談して、裏にある擁壁を作りなおす時に水の出処を確かめて他に流れるようにしてみた。するとなんと、本当に聖水が枯れたらしい。わぁ~やったね~なんて監督と話していたのだけれど、数日後監督から暗い顔で『僧侶たちが聖水が止まるなんてなにかの悪い兆候なんじゃないかって…』と報告が。

いやいやいや、そんなことないでしょ。『僧侶の矢面に立つのが嫌ならあの日本人の女の人が止めた、オレは言われたことをやっただけだ』って言ってもいいからと言ったけれど、そういう問題でもないらしい。

『建物の下から出てきていたのが建物の裏から出るようになっただけでしょ。同じ水なんだから出るところが変わっただけじゃないの?それを僧侶に聖水が建物の裏から湧き出るようになっても問題ないかって占ってもらったら良いじゃない?』と言ってみたら、顔がぱぁっと輝いて『それはいいアイディアかも!』といってにこやかに帰っていった。

その後、どうなったのか聞いていないんだがどうしたのだろうか…


それを日本人の友人に話したら『由緒正しき聖水を止めた日本人がここにいる~』と大爆笑して、その子が西洋人(確かアメリカ人)に話してその人も大笑いして『まさかあなたって仏教徒じゃないでしょうね?』っていうから『生粋の仏教徒でちゃんと信心してるよ。でも仏教徒であるいぜんに建築士としてここに来てるんだもん』なんて言ったら大爆笑されて『Hilarious!こんな仏教徒がいるなんて!信仰心って!』と笑い転げていた。

ワタクシ的には信仰心があるから(?かどうかは疑問だが・笑)お寺(建物)を守らなきゃいけなくて、その為には聖水は犠牲にしてもいいと思ったんだ。だけど、考え方はいろいろあるよね。聖水が重要なら建物は建て直せばいいじゃないとも考えられるし。

という話を、ブータンのエライ僧侶にしてみた。とりあえずうぅんと唸って、まぁ無くなっちゃったものは仕方ないんじゃないか…まぁ聖水だって昔の誰かが杖で刺したら湧き水が出たとかだと思うし…水道のある現在に重要かと言われるとそうでもないしなぁ…と言ったきり黙り込んでしまった。やっぱり大問題なんだろうか…でもどうしてもやらないといけなかったと思うから後悔はしていない。

2015年11月20日金曜日

ねこちゃん、日本への帰国準備。

みんながご存知、うちのねこちゃん(ブータン猫・雄・たぶん1歳位)。

いつかわたしが帰国する日の為に日本への輸入許可を取っておこうと目論んでいる。いつかわからない帰国日のために早すぎないか?って思うかもしれないけれどそんなことはないのだ。だって日本にねこちゃんを持ち込むにはこんなにプロセスが必要なんだもの。

http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-other.html

1.マイクロチップを埋め込む
2.狂犬病の予防接種を2回打つ
3.狂犬病抗体検査(血液検査)
4.輸出前待機(180日間)
5.事前届け出
6.輸出前検査
7.輸出国の証明書の取得
8.日本到着後の輸入検査

今の時点でわたしが出来ることは、4の『輸出前待機』まで。でもそれもなかなか骨の折れる作業なの。だってね、まずブータンではマイクロチップが手に入らない。狂犬病の予防接種は無料で行ってくれるから問題ない。でもその次の血液検査がブータンでは出来ないから日本に送るんだけれど、クール宅急便とかないし…ちゃんとした3重容器に入れて凍らせて保冷剤などに包んで常温で送ってくださいとあるけれどちゃんと凍らせることが出来るのかすら不安。

というわけで、とりあえずまずはひとりで動物病院に相談に行ってみた。

初老のドクターは『大丈夫だよ~何度もやってるし~』と気軽に答えてくれたが、なんだかちょっと怪しい。まずちゃんとした3重容器(ウンタラカンタラの基準にそった)というのが『大丈夫だよ~3重にすればいいんでしょ~あるある~』
…3重にすればいいんでしょ?いや、ちゃんとした基準の3重の容器をもとめているんであって三重にすればいいってもんじゃないと思うの…

すっごくいろいろ不安だったけれどこの人に頼るしかないんだよね…あとあるものでしかやってもらえないんだから、もしもちゃんとした容器でなくても送ってしまおうと心に誓った。だって他に手段はないから。


さて、当日。朝一で行く約束をしていながらも若干の不安があったので電話をしてみると『ごめんよ~王族から呼ばれちゃったからちょっと行ってくる~帰ってきたら電話するからそれまで待ってて~』と。呼ばれたのは15時過ぎ。まぁいいけどね。

お出掛けだよ~ハウスにお入り~!なんてゴキゲンに呼びかけると案外素直にかごに入ったねこちゃん。だけれど、病院に連れて行くとびびってかごから出てこない。以前もマイクロチップを入れられたり(しかも1回失敗されて、2回も刺された・笑)、何度も注射を打たれたりしたので学習したらしい。
ねこちゃんをだましだましカゴから出したら、助手1がむんずとねこちゃんの左腕を掴んで、助手2が持ってきたバスタオルでねこちゃんを包んで逃げたり引っ掻いたりしないようにした。おおっスムーズな流れだ!助手3が皮の手袋をはめてねこちゃんの顔を隠したら、初老のドクターが『これでねこちゃんも注射とか見えなくて安心でしょ』と自信満々にひとこと。うん、まぁうちのねこちゃん、びびって爪も引っ込んで声も出てませんけど。

毛刈りの様子

助手1が掴んでいる左腕をううむと検分した初老のドクター、おもむろにハサミで毛を刈りだした。そんな雑でいいの?と疑問に思うも誰も何も言わないので、まぁきっと良いんだろうなと自分を納得させる。でもハゲみたいに見えるからどうせならきれいに刈ってくれたら良かったのに…とも思わなくはなかった(笑)

雑なハゲ模様

若干不安になりつつもドクターが『この子、がっちりしてるから血管も見つけやすいよ~あはは~』と高らかに宣言をして針を突き刺すと、言葉通りにみるみる血が溜まってゆくではありませんか!もちろんねこちゃんの血管は細いから人間のようにはいかないけれど、ちょっとドクターを見直したわ!


なんやかんやで採血終了。ドクターからは『君のねこちゃん、身動ぎもしないでいいこだなぁ~』なんてのんきな感想を頂いたけれど、うちのねこちゃんはびびってタオルが外されたと同時にハウスに一目散。ありがとうね~これで一安心だよ~。

しかし、その夜は抗議のためか、2回も寝ているわたしのお布団にち~をするという暴挙に…ひどいよ、君のためにやったことなのに…


翌日、作られた血清(凍らせてウンタラカンタラの基準による3重容器に入っているはずのもの)を受け取りに行くと、容器はなぜか二重、凍らせてあるはずが凍結してない…知ってた、これがブータンクオリティ。

助手では話しにならないなぁとドクターに話しをしに行くと『大丈夫大丈夫、なにかもうひとつ周りを包めばいいんだよ!あと、今日はきみん家の冷凍庫に入れておけばきっと凍るから。安心して、問題ないよ~』と。 

うっそでしょ!たぶん日本基準で言ったらぜんぜん大丈夫じゃない!
でもわたしに選択肢はないのである。

というわけで、日本にはジップロックに入れて三重にして、大丈夫なはずだって思い聞かせて、送付しました。あまりに衝撃で写真を撮るのも忘れちゃったわ、あはは。ちゃんとねこちゃんに狂犬病の抗体が出来ているといいな…もしも再提出なんてことになったら、ちゃんとした容器で出してくれとか言われちゃいそうだもの、でもそれってブータンでは不可能だから困っちゃうもん。

まぁそんなこんなで、3.抗体検査(血液検査)の途中まで(たぶん)完了しました!月曜日には日本の研究所に届くはず。

本当に申し訳ない!

最近のドチュラ峠、天気が良くてヒマラヤ山脈が一望できます

いやいや、本当に申し訳ない。
ブログ、書こうと思ってるんだ。でも仕事が思ったよりもキツイのと、うっかり風邪なんて引き込んで寝込んじゃったりしてたから書けなかったんだけれど、書きたいことはいっぱいあるんだ。

寝込んでようやく落ち着いて時間が取れるようになったので(←あまり健康的でないが・笑)ちゃんと遡り日記を書きたいところ。

2015年11月8日日曜日

うっかり事件簿。

いや、事件簿って言うほどのことじゃないんですけれど…
気がついたら1ヵ月半もブログを書いていませんでした。うっかりです、すみません。

ブータンにしては忙しい日々を送っているんですよね…10月は半月以上出張に出ていたし、1週間は研修でオフィスをあけていたし、なんだか出ずっぱりで落ち着かない日々を送っていました。不在時に溜まった書類やら次の降って湧いた仕事やらなんやらと向き合っていると、あっという間に一日が終わってしまうしね。

まぁとりあえず10月はけっこういろいろ楽しいことがあったので後で『さかのぼり日記』を書くつもりです。


11月に入って、ブータンでは冬時間になりました。冬時間とは…オフィスアワーが9時から16時までになります!一時間も短くなるの。いぇ~い。去年はこの冬時間を利用して、チョケ(古典チベット語)の教室に通っていました。

毎年すごく楽しみにしているんだけれど、今年は9月10月のばたばたで仕事に追われているのでちっとも楽しみじゃない!しかも楽しみじゃないって言うだけじゃなく、他の部署のみんなが帰っちゃった後17時まで働いても仕事の目処がたたないという…まぁうちのオフィスはみんなが忙しいので、みんなで泣きながら過ごしています。早く落ち着くといいなぁ。


11月1日(日)は王様の戴冠式記念日で祭日でした。わたしが疲れきって何もしなかったのもあるんですけれど、静かな休日でした。でも戴冠式は2008年、わたしがブータンに来た年の出来事で本当にイベント全てにエキサイトしたし、みんなでいろいろやったなぁと懐かしく思い出したりも。


写真は当時のイベントで購入した、当時では珍しかったコマ(ブータンの女性の衣装を着るときに使う銀細工)をブローチにしたものです。今ではどこのお店でもこのブローチを購入することが出来ますが、当時はある一店舗だけがはじめたアイディア商品だったんですよね~懐かしい。
ブータンの人たちは金色が好きだから、わざわざシルバーだけのブローチを選んだのにも関わらす、しょっちゅう『金色をのせればもっと素敵なのに…』といわれてしまう一品でもあります、あはは。


11月3日(火)は日本では文化の日で祭日でしたが、ブータンでも祭日でした。Descending Day of Load Buddhaという祭日で、ブッダが悟りをひらく前に亡くなったお母さんをきちんと冥土に行けるように、お母さんに会いに死後の世界に行き帰ってきた日でもあるので、母と息子の日でもあるようです。


そして11月11日(水)は4代国王陛下の還暦のお誕生日。還暦を祝って各地でイベントなどが予定されています、9日(月)と10日(火)も祭日になりました。楽しみ☆