2015年11月20日金曜日

ねこちゃん、日本への帰国準備。

みんながご存知、うちのねこちゃん(ブータン猫・雄・たぶん1歳位)。

いつかわたしが帰国する日の為に日本への輸入許可を取っておこうと目論んでいる。いつかわからない帰国日のために早すぎないか?って思うかもしれないけれどそんなことはないのだ。だって日本にねこちゃんを持ち込むにはこんなにプロセスが必要なんだもの。

http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-other.html

1.マイクロチップを埋め込む
2.狂犬病の予防接種を2回打つ
3.狂犬病抗体検査(血液検査)
4.輸出前待機(180日間)
5.事前届け出
6.輸出前検査
7.輸出国の証明書の取得
8.日本到着後の輸入検査

今の時点でわたしが出来ることは、4の『輸出前待機』まで。でもそれもなかなか骨の折れる作業なの。だってね、まずブータンではマイクロチップが手に入らない。狂犬病の予防接種は無料で行ってくれるから問題ない。でもその次の血液検査がブータンでは出来ないから日本に送るんだけれど、クール宅急便とかないし…ちゃんとした3重容器に入れて凍らせて保冷剤などに包んで常温で送ってくださいとあるけれどちゃんと凍らせることが出来るのかすら不安。

というわけで、とりあえずまずはひとりで動物病院に相談に行ってみた。

初老のドクターは『大丈夫だよ~何度もやってるし~』と気軽に答えてくれたが、なんだかちょっと怪しい。まずちゃんとした3重容器(ウンタラカンタラの基準にそった)というのが『大丈夫だよ~3重にすればいいんでしょ~あるある~』
…3重にすればいいんでしょ?いや、ちゃんとした基準の3重の容器をもとめているんであって三重にすればいいってもんじゃないと思うの…

すっごくいろいろ不安だったけれどこの人に頼るしかないんだよね…あとあるものでしかやってもらえないんだから、もしもちゃんとした容器でなくても送ってしまおうと心に誓った。だって他に手段はないから。


さて、当日。朝一で行く約束をしていながらも若干の不安があったので電話をしてみると『ごめんよ~王族から呼ばれちゃったからちょっと行ってくる~帰ってきたら電話するからそれまで待ってて~』と。呼ばれたのは15時過ぎ。まぁいいけどね。

お出掛けだよ~ハウスにお入り~!なんてゴキゲンに呼びかけると案外素直にかごに入ったねこちゃん。だけれど、病院に連れて行くとびびってかごから出てこない。以前もマイクロチップを入れられたり(しかも1回失敗されて、2回も刺された・笑)、何度も注射を打たれたりしたので学習したらしい。
ねこちゃんをだましだましカゴから出したら、助手1がむんずとねこちゃんの左腕を掴んで、助手2が持ってきたバスタオルでねこちゃんを包んで逃げたり引っ掻いたりしないようにした。おおっスムーズな流れだ!助手3が皮の手袋をはめてねこちゃんの顔を隠したら、初老のドクターが『これでねこちゃんも注射とか見えなくて安心でしょ』と自信満々にひとこと。うん、まぁうちのねこちゃん、びびって爪も引っ込んで声も出てませんけど。

毛刈りの様子

助手1が掴んでいる左腕をううむと検分した初老のドクター、おもむろにハサミで毛を刈りだした。そんな雑でいいの?と疑問に思うも誰も何も言わないので、まぁきっと良いんだろうなと自分を納得させる。でもハゲみたいに見えるからどうせならきれいに刈ってくれたら良かったのに…とも思わなくはなかった(笑)

雑なハゲ模様

若干不安になりつつもドクターが『この子、がっちりしてるから血管も見つけやすいよ~あはは~』と高らかに宣言をして針を突き刺すと、言葉通りにみるみる血が溜まってゆくではありませんか!もちろんねこちゃんの血管は細いから人間のようにはいかないけれど、ちょっとドクターを見直したわ!


なんやかんやで採血終了。ドクターからは『君のねこちゃん、身動ぎもしないでいいこだなぁ~』なんてのんきな感想を頂いたけれど、うちのねこちゃんはびびってタオルが外されたと同時にハウスに一目散。ありがとうね~これで一安心だよ~。

しかし、その夜は抗議のためか、2回も寝ているわたしのお布団にち~をするという暴挙に…ひどいよ、君のためにやったことなのに…


翌日、作られた血清(凍らせてウンタラカンタラの基準による3重容器に入っているはずのもの)を受け取りに行くと、容器はなぜか二重、凍らせてあるはずが凍結してない…知ってた、これがブータンクオリティ。

助手では話しにならないなぁとドクターに話しをしに行くと『大丈夫大丈夫、なにかもうひとつ周りを包めばいいんだよ!あと、今日はきみん家の冷凍庫に入れておけばきっと凍るから。安心して、問題ないよ~』と。 

うっそでしょ!たぶん日本基準で言ったらぜんぜん大丈夫じゃない!
でもわたしに選択肢はないのである。

というわけで、日本にはジップロックに入れて三重にして、大丈夫なはずだって思い聞かせて、送付しました。あまりに衝撃で写真を撮るのも忘れちゃったわ、あはは。ちゃんとねこちゃんに狂犬病の抗体が出来ているといいな…もしも再提出なんてことになったら、ちゃんとした容器で出してくれとか言われちゃいそうだもの、でもそれってブータンでは不可能だから困っちゃうもん。

まぁそんなこんなで、3.抗体検査(血液検査)の途中まで(たぶん)完了しました!月曜日には日本の研究所に届くはず。

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