2016年4月22日金曜日

ゾーリッグ・ディ(工芸の日)

刺繍を習いに行っている、伝統工芸院で毎年行われているゾーリッグ・デー(工芸の日)イベントに参加してきました。
 
毎年、このゾーリッグ・デー(工芸の日)には、生徒がクラスで共同作品を作成したり、個人の作品を提出してコンペティションが行われると聞いており、先生から『あなたもなにか作って提出しなよ』と言われたのでそれを聞いた日から2週間、遊ぶ間もなく寝る間も惜しんで(言い過ぎ・笑)作品つくりに専念していました。
 
刺繍技術も時間もあまりないけれど、やっぱりなにか提出するなら、なにか提案できるようなものを作らないと!と思ったので。
 
 
ゾーリッグ・デー当日。
わたしの所属先である文化局のダイレクター(局長)が会議か何かで出席できないから『いかすみが行くならちょうどいいわ、文化局代表として参加してきて』と依頼を受けたんだけれど、まぁそれはそれとして、生徒として普通に参加する予定だったのだけれど、朝一で校長先生に『学校にはカメラマンが居ないんだよ、君、いちにち学校専属カメラマンになってね!よろしく』と突然の依頼を受けたのでちょっと慌しいいちにちに。
 
工芸の神様のタンカ(仏画)が飾られています

オープニングに集まった生徒達

ダンスも披露しました、準備中

工芸展示の様子


 
実は個人作品を提出するのが、前日か当日の朝で良いと聞いていたのだけれど前日までに準備できなかったの。スペースがどんな様子かわからなかったので前日に学校(職場から歩いて5分)に行ってみたら、なんと『今年はまだ学校が始まって間もないから個人作品は提出しなくてもいいことにしたし、コンペティションも行わないことになったんだ』と校長先生から聞かされたんです。
 
えっ!わたし、寝る間も惜しんで(大げさ・笑)頑張ったのに…
それに新学期だってゾーリッグデーの日程だって毎年同じ時期なのに、なんで今年だけ出来ないとか言ってるの?意味わかんない!ブータンではよくあることだけど。
 
校長先生に作品を見せると『いいね、こういうアイディアを求めていたんだよ!』と言ってくれたので『特別展示』みたいにして飾ってもらうことになったんだけれど、若干納得できず…だって私以外に提出されている個人の刺繍作品って3つしかないんだもん!
 
しかも、作品にはどうしてこういうのを作ったのかなどのコンセプトもゾンカ(ブータンの国語)で書くことって言われてたから、同僚達にお願いしていろいろ頑張ったのに(同僚達が・笑)…そんなことをしている人なんて誰も居なかった…まぁいいけどね。
 
というわけでいろいろアクシデントはありましたが楽しいゾーリッグデーでした。
 
 
それはそうと、わたしの作品を披露しちゃいます。ブローチ2点とブレスレット、手鏡です。モデルはゾーリッグデー前日に出勤していた同僚達。デザインはわたしがして、ちょっとおかしい部分は隣の部署の同僚に手直ししてもらいました。
 

横でデザインしたんだけれど、ブータン人的には縦らしい…

彼女の腕が細すぎた…わたしにはぴったりなのに…


ブータンの刺繍ってとってもかわいいし、ブータンの仏教由来のデザインもとてもかわいいのに、なかなかそれを使った作品とかお土産とかを見なかったんです。
しかも生徒さんが卒業するときにはすごい技術を身につけているのに『面倒だし売れないから商売にはしない』という人が多いんです。

職業訓練校なのに!職に結びついてない!!

もったいなさすぎるでしょう!なにか彼らがこの技術を生かして生きていけないかなぁと常々考えていたので、そういうのはどうかなぁと提案してみました。

だってね、生徒さんや卒業生が作るのって刺繍の大きな仏画とかなんだもん!外国人のお土産にしては高価すぎるし、仏画だから人を選ぶじゃない?だからそんなに売れないんだよね…そりゃ売れたら売り上げは大きいだろうけど。

写真を撮ったりゾンカ(ブータンの国語)でのコンセプト文を手伝ってもらうのに同僚達に披露していたら、すごく気に入ってくれたし買いたいとも言ってくれたので見込みはあると思うの。あとはこういう作品を作ることに興味のある子がどれだけ居るかなんだよね。何人か興味がある、こういうのを作りたいと声を掛けてくれたので一緒にやってくれたら嬉しいんだけれどね。

わたしの仕事は、今は日本から材料(鏡とかブローチの土台とか)を仕入れているけれど(だってわたし個人用だから・笑)なんとかインドかどこかで安くて手軽に購入できて、わたしが居なくなっても彼らだけでつづけていけるようにする準備をすることです。

あっまぁ本来の仕事じゃないけどね(笑)


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