そんななか、首都のオフィスから携帯にメッセージ『内務文化省の次官より、今回の法要は特別なものであるので行きたい人は行っても良いと許可が出ました』との事。さすがブータン、さすが内務文化省。というわけで、同僚たちと皆で仕事をサボる後ろめたさは感じることなく行けることに。
出張先のガサから法要が行われているプナカまでは車で片道3時間。自動車道路はあるけれど基本的にアスファルト舗装はされていない砂利道のみ。楽な旅ではないけれど、楽しいことの前では小さく些細な問題です。ここでも道路拡幅工事による通行止めがあるために朝の5時半に出発。
プナカに到着すると、警察やデスップ(軍隊のトレーニングを受けた人でオレンジのユニフォームの人々、王様直属のボランティア集団でいろいろなイベントで活躍しています)が皆の持ち物検査、誘導、案内などを行っていました。
いつも思うけど、かばんの中のなにをチェックしてるんだろうか? |
つい数日前、タクツァン僧院登山中に外国人観光客の滑落事故があったこともあり、この法要では事故が起こらないようにと、4代・5代両国王陛下、そして中央宗教庁からじきじきにお達しがあったそうで、外国人や婦女子には特別な注意が払われていました。わたし個人でもデスップや警察の方々から度々『最後の瞬間は危険だから絶対に近づかないように』と注意を受けました。外国人には特に本人に、そしてガイドに、という念の押しよう。
前に置かれた人形、宝石や銀細工などで飾りつけられています。 |
周囲に置かれたお供え物、素敵なキラもありました。 |
みかんとか?見向きもされてなかったけれど、綺麗に飾りつけされていました。 |
お供えには家畜もあります、これも最後に頂いていいの。 |
運良く法要に参加することが出来たので、運良く何かを手にして護符に出来るかなと思っていましたが、一緒に来ている同僚たちやその家族もわたしが危なくないようにと目を光らせているし、そんなチャンスはなさそう。ブータンで怪我しても良いことはないし、一緒にふらふらしてくれる同僚の子供たちと大人しくしていることに。
そんななか子猫を発見、人混みでにゃーにゃー。危ないなぁと勝手に保護。飼い主を探してみたけれど見付からず、周囲の人には飼いたければ持って帰りなよ、でも放っておけば勝手に家に帰るよ、と言われたけれど犬も多くて心配で。人混みは混雑していて危ないしかわいすぎて手放せず、こんな日に猫ちゃんと出会うなんてこれって何かの縁じゃない?っていうか、このねこちゃんが護符なんじゃないの?と勝手に前向きに同居を検討。
そうこうしているうちに、群集から『わあっ』いう声がしてそちらに目を向けると砂埃が。あっという間にするすると柱を登っていく人が見え、これは近くで見なきゃ!とお目付け役(笑)の同僚の娘とねこちゃんを連れて安全な範囲で近づくことに。
真ん中に人がへばりついているのがわかりますか? |
登れる人はほんのわずかで後は下でごそごそしてました。 |
興味はあるけれど、安全圏にいる人びと。わたしもそのうちのひとり。 |
破壊された人形の残骸。これひとつでも護符になるそう。でもこれが屋根裏とかに置かれてたらちょっと怖い。 |
護符をゲットしたおっちゃん。誇らしげで嬉しそうでした。 |
あの飾りもさることながら、そこで組まれたやぐらの部材(パネルや角材)なども持ち帰って良いそうで、そんなものを抱えた人も多くいてちょっとびっくり。
大興奮のうちに法要は終わり、ねこちゃんと共に出張先のガサへ帰宅しました。
その日の夜のニュースで、7歳の女の子がひとり死亡し怪我人が9人出たと知り驚きました。
http://www.bbs.bt/news/?p=35584
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